「あ、それ昨日〇〇さんから聞きました!」
職場でつい、こんな風に言ってしまうことってありませんか?
友達同士なら100点の返答ですが、ビジネスの場だと、ほんの少しだけ「幼いかな?」という印象を与えてしまうかもしれません。
「聞いた」という言葉は、仕事の中で最もよく使うアクションの一つです。
だからこそ、この一言をスマートに言い換えられるだけで、周りからの信頼度はグンと上がります。
今回は、難しい専門用語は抜きにして、明日からすぐに使える「聞いた」の魔法の言い換え術を、楽しく分かりやすく解説していきますね!
「聞いた」をビジネスで使うのは失礼?言葉のプロが教える重要性
ビジネスシーンで「聞きました」を使うのが絶対にダメ、というわけではありません。
でも、使う相手や状況によっては、ちょっとした「損」をしてしまう可能性があるんです。
「聞きました」が幼く、頼りなく見えてしまう理由
「聞きました」という言葉は、小学校の連絡帳から日常会話まで、どこでも使われる便利な言葉です。
便利すぎるがゆえに、ビジネスの緊張感がある場面で使うと、どうしても「日常感」が出てしまいます。
例えば、大事な会議で「部長から聞きました」と言うのと、「部長から伺っております」と言うのでは、どちらが「この人に仕事を任せたい」と感じるでしょうか?
後者の方が、相手への敬意が伝わり、プロフェッショナルな印象を受けますよね。
言葉ひとつで「デキる人」に見えるなら、変えない手はありません!
信頼される人が使い分けている「語彙力」の差とは?
仕事がスムーズに進む人は、実は「相手との距離感」に合わせて言葉をパズルのように組み替えています。
- 仲の良い先輩には「伺いました」
- 他社の役員には「承っております」
- 大勢の前での発表なら「拝聴しました」
このように、バリエーションを持っていることが強みになります。
「語彙力がある」=「状況を正しく判断できる」という証拠。
これが、上司やクライアントから一目置かれる、隠れたポイントなんです。
【基本】まずはマスターしたい「聞いた」の正しい敬語3ステップ
敬語と聞くと「ウッ、頭が痛い……」となる方も多いかもしれませんが、大丈夫です。
「聞いた」の敬語は、実は大きく分けて3つだけ覚えれば完璧です。
謙譲語の定番!「伺う」と「承る」の明確な使い分け
一番よく使うのが、自分を一歩下げて相手を立てる「謙譲語(けんじょうご)」です。
- 伺う(うかがう):「聞く」の最も一般的な謙譲語です。「お話は伺っております」のように使います。迷ったらこれを選べば、まず間違いありません。
- 承る(うけたまわる):「聞く」に加えて、「引き受ける」「謹んで受ける」というニュアンスが含まれます。注文を聞いたり、伝言を頼まれたりした時は「承りました」がベスト。「伺う」よりもさらに丁寧で、重みのある表現です。
相手を敬う「お聞きになる」「拝聴する」の正しいシーン
次に、相手のアクションを敬う「尊敬語」と、謙譲語の中でも特別な「拝聴」を見てみましょう。
- お聞きになる:「社長もあのお話をお聞きになりましたか?」のように、目上の人の動作に対して使います。
- 拝聴(はいちょう)する:「聴く」をさらにへりくだった表現です。講演会や、偉い方のありがたいお話を聞いた時に、「昨日のご講演、拝聴いたしました」と使います。日常のちょっとした会話で使うと少し大げさすぎるので、使い所には注意が必要です。
二重敬語になってない?「伺わせていただく」のスマートな引き算
丁寧にしなきゃ!と気負いすぎるとやってしまいがちなのが「二重敬語」です。
よくあるのが「伺わせていただきます」という表現。
実は「伺う」だけで十分にへりくだっているので、さらに「させていただく」を付けると、本来は過剰な表現になります。
最近では慣習として許容されつつありますが、より洗練された印象を与えるなら「伺います」や、文化庁も認めている「お伺いします」を使うのがスマート。
「丁寧すぎて逆に回りくどい」を避けるのが、デキる人の引き算の美学です。
【シーン別】メール・電話・会議で即戦力になる言い換えフレーズ
理屈がわかったところで、次は「今すぐ使える実践編」です。
シチュエーションに合わせて、そのままコピーして使ってみてください。
メールで「聞き及んでおります」を使うと一気にプロ感が出る
メールは形に残るものなので、少し格調高い言葉を使うのがおすすめです。
例えば、新しいプロジェクトの担当者に挨拶する時。
「お噂は聞いています」と言うよりも、
「〇〇様のご活躍は、かねてより聞き及んでおります」
と書いてみてください。
「聞き及ぶ」とは、「噂や評判を耳にしている」「すでに承知している」という意味の上品な表現です。
これを受け取った相手は、「おっ、この人は教養があるな」と感じてくれるはずです。
電話口で「承知いたしました」と「承りました」を使い分けるコツ
電話はスピード感が大事ですが、適当になってはいけません。
- 内容を理解した時:「はい、承知いたしました」
- 伝言や注文を受けた時:「はい、〇〇の件、確かに承りました」
「聞きました」の代わりにこの2つを使い分けるだけで、電話対応のクオリティが劇的に変わります。
特に「承りました」は、相手に「責任を持って預かりましたよ」という安心感を与える魔法の言葉です。
会議でスマートに!「先ほどのお話では」と切り出すテクニック
会議中、さっき誰かが言ったことに触れたい時ってありますよね。
「さっき〇〇さんが言ったことを聞いたんですけど……」と言うのは、ちょっとカジュアルすぎます。
そんな時は、
「先ほどのお話の中で、〇〇とおっしゃっていましたが……」
「先ほど伺った内容に関連して、質問がございます」
のように切り出してみましょう。
「聞いた」を直接使わず、「お話」「伺った内容」と言い換えるだけで、会議の質がグッと引き締まります。
「人づてに聞いた」を角を立てずに伝える!魔法の言い回し
ビジネスで一番難しいのが、「人から聞いた話(伝聞)」を伝える時です。
「〇〇さんがこう言ってました」とストレートに言うと、場合によっては信憑性が疑われたりすることも。
「〜だそうです」は卒業!「〜との由(よし)」で知的に報告
ちょっと上級者向けの表現ですが、「〜との由(よし)」という言葉があります。
「〇〇様は本日欠席されるとのことです」と言う代わりに、
「〇〇様は本日ご欠席されるとの由、伺っております」
と報告してみてください。
「由」とは「理由」や「事情」を意味し、それを踏まえて聞いていますよ、という非常に丁寧な伝聞の形です。
これを使えると、「お、言葉を使いこなしているな」と上司を唸らせることができるかもしれません。
噂話をビジネスの報告に変える「耳にしております」の活用術
確証はないけれど、なんとなく流れている話。
それを報告する時に「聞きました」と言うと、自分がその情報を100%信じているように聞こえてしまいます。
そんな時は、
「そのようなお話を、小耳に挟んでおります」
「社内でもそのような評判を耳にしております」
といった表現を使いましょう。
「積極的に聞いたわけではないけれど、情報として入ってきています」という絶妙な距離感を保つことができます。
出所をぼかして伝えたい時の「風の便り」に代わる表現とは?
「どこで聞いたの?」と突っ込まれたくないけれど、情報は伝えたい。
そんな時に「風の便りで……」と言うのは、ビジネスでは少しファンタジーすぎますよね。
おすすめは、
「各方面からお話を伺う限りでは……」
「一部でそのようなお話が出ているようでございます」
という言い方です。
特定の人を指さず、でも「根拠がゼロではない」というニュアンスを出すことができます。
(※ただし、ビジネスでは情報の正確さが命。不確実な情報は「不確実ですが」と一言添えるのが誠実さの基本です!)
それ、恥ずかしいかも?間違いやすい「聞いた」のNG表現集
良かれと思って使っている言葉が、実は相手をモヤッとさせているかもしれません。
よくある「惜しい!」例をチェックしておきましょう。
上司に「ご清聴ありがとうございました」は少し大げさ?もっと自然な感謝の伝え方
プレゼンの最後に「ご清聴ありがとうございました」と言っていませんか?
この「ご清聴」は相手を敬う立派な言葉なのですが、本来は「大勢の前でのスピーチ」などで使う表現です。
上司一人や少人数の前で使うと、少し堅苦しすぎて、逆に距離感を作ってしまうことも。
少人数の場合は「お忙しい中、お時間をいただきありがとうございました」と言う方が、今のビジネスシーンではより自然で好印象ですよ。
「伺っております」と「お聞きしています」どっちが丁寧?
結論から言うと、「伺っております」の方が断然丁寧です。
「お聞きしています」は「お〜する」の形なので間違いではありませんが、少し柔らかすぎて、人によっては「敬語が崩れている」と感じることも。
社外の人や、かなり年上の上司には「伺っております」を使うのが無難で確実な選択です。
勘違いされやすい「聞き及ぶ」の本当の意味と使い方
「聞き及ぶ」を「最後までしっかり聞く」という意味だと勘違いしていませんか?
正しくは「噂などで知る」「伝聞する」という意味です。
ですので、会議でじっくり話を聞いた後に「しっかりと聞き及びました!」と言うと、相手は「え、噂で聞いたの?」と混乱してしまいます。
言葉の意味を正しく理解して、ドヤ顔で間違えないように気をつけたいですね。
語彙力が劇的にアップ!今日から使える「聞いた」の言い換え一覧表
頭の中を整理するために、パッと見てわかる表を作りました。
スマホに保存したり、デスクの隅にメモしたりして活用してください!
5秒で確認!状況別言い換えクイックリファレンス
| 状況 | いつもの言葉 | 言い換えフレーズ | 相手への印象 |
| 目上の人の話を聞く | 聞きました | 拝聴いたしました | 非常に謙虚で敬意がある |
| 指示や内容を理解した | 聞きました | 承知いたしました | 仕事が早そうで信頼できる |
| 伝言や注文を受けた | 聞きました | 承りました | 責任感が強く安心できる |
| 噂や評判を知っている | 聞きました | 聞き及んでおります | 外部の情報に詳しく知的 |
| 人からそう聞いた | 〜だそうです | 〜との由、伺っております | 報告が正確でスマート |
そのまま使える!上司・取引先への報告メールテンプレート
【例:取引先から聞いた情報を上司に報告する場合】
件名:【報告】〇〇社様の新プロジェクトに関する進捗
〇〇部長
お疲れ様です。△△(自分の名前)です。
先ほど、〇〇社の□□様とお電話でお話しした際、
新プロジェクトのスケジュールについてお話を伺いました。
来月上旬には詳細が固まるとの由ですので、
改めて共有させていただきます。
取り急ぎ、現在聞き及んでいる内容のみご報告いたします。
まとめ:正しい言い換えで「仕事ができる人」の印象を定着させる
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
「聞いた」という一言にも、こんなにたくさんの表情があるんですね。
言葉選びが変われば、周囲からの評価は確実に変わる
言葉は、あなたという人間を映し出す鏡のようなものです。
少しだけ表現を整えるだけで、「この人は丁寧な仕事をしそうだな」「相手の立場を考えられる人だな」というポジティブな印象が積み重なっていきます。
最初は「伺いました」を意識して使うだけでも十分。
慣れてきたら「聞き及んでおります」など、少しずつレベルを上げていけばいいんです。
迷ったらここを見返そう!敬語力向上のためのチェックリスト
最後に、今日から意識したい3つのポイントをおさらいしましょう。
- 「聞きました」を一度飲み込んで、「伺いました」に変換してみる。
- 伝言を受けた時は、自信を持って「承りました」と言う。
- 相手との距離感に合わせて、言葉の「丁寧さレベル」を調節する。
敬語は相手を壁を作るためのものではなく、お互いが気持ちよく仕事をするための「潤滑油」です。
あなたの言葉が変われば、きっと周りの反応も変わって、仕事がもっと楽しくなりますよ。
応援しています!一緒に「一目置かれるビジネスパーソン」を目指しましょう!