田んぼや川にいるザリガニ。アメリカザリガニって食べれるのでしょうか?
この記事ではアメリカザリガニは食べれるのか?
食べれるのなら、どう料理していけばよいのかについてまとめています。
ザリガニとは
アメリカザリガニは、もともと北アメリカ原産です。
養殖の食用ウシガエルの餌としてアメリカから輸入されたのが1927年のことでした。
アメリカのニューオリンズから鎌倉に持ち込まれたのです。
ニューオリンズで約100匹のアメリカザリガニがビール樽に詰め込まれ、船で日本に運ばれましたが、到着した時は20匹しか生きてはいなかったそうです。
しかし、その20匹のアメリカザリガニが増え、養殖場から逃げだしたり、ウシガエルの養殖自体が衰退してしまった後、適切に管理されなかったりといった状況があって、各地の水田等に生息域をあっという間に広げていき、1960年ころには九州まで広がりました。
水田の用水路など泥底に多く生息し、水質の汚染にも比較的強いといえます。
アメリカザリガニは、水草を切断したり水生の昆虫を捕らえて食べるなど生態系への影響も強い外来種です。
また、田んぼの畦(あぜ)に穴をあけたり、稲を食べるなど農業被害をもたらしています。
ザリガニは食べれる!
アメリカザリガニは、実は彼らは食べて美味しい生き物です。
原産地のアメリカでは食用にされてきた歴史があり、特に南部地域を中心に食べられています。
ザリガニは、スウェーデンやフィンランドの北欧を中心に日常的に食べられているようです。
スウェーデンでは夏場のザリガニ漁解禁時には、大量にザリガニを茹でて盛り合わせ、大人数で食べるザリガニパーティを開くほどです。
フランスでは高級食材として扱われています。
ザリガニは殻から濃厚なソースがとれるため、ロブスターと並んで人気があるそうです。
また、中国では近年ザリガニブームが巻きおこり、麻辣小龍蝦(マーラー・シャオロンシア)(小龍蝦はザリガニのこと)というザリガニをとうがらしと油で炒めた辛い炒めものが大人気です。
専門店が各地に立地するほどです。
ザリガニを食べる準備
ザリガニの泥抜き
アメリカザリガニは、溝や溜池のような泥の多い環境を好み、泥まみれで生活しています。
そのため、捕まえたあときれいな水の中で飼育し「泥抜き」を行いましょう。
ザリガニを絶食状態にし、泥や糞を出させましょう。
水道水に1日程度ザリガニを入れておきます。
あまり水の量が少ないとすぐに水が濁ってしまうので、たっぷりの水で泥抜きするようにしてください。
泥抜きは3日程度と言われることもありますが、長くなるとザリガニは共食いする習性があるので、1日程度が無難でしょう。
また、ザリガニが逃げ出さないように、蓋のついた魚釣り用のクーラーボックスなどを使用しましょう。
ザリガニの臭み抜き
ザリガニは泥が抜けても臭みが気になるかもしれません。
泥抜きをしたら次は臭みを抜いていきましょう。
酒にザリガニを浸して臭みを抜いていきます。
ザリガニを酒に浸しても、しばらくは元気に生き続けるのでこちらもしっかりと蓋ができるものに入れてください。
10〜30分程度でザリガニが弱るため、手早く次の調理を行うようにしましょう。
ザリガニを塩茹で
熱湯で必ず10分以上しっかり茹でましょう。
アメリカザリガニは汚れた場所でも生きられるため、体に寄生虫が大量に付着していることがあります。
特に肺吸虫(はいきゅうちゅう)と言う寄生虫には注意が必要です。
生きたまま体に入ると血痰や胸の痛みのほか、命に関わることがあるそうです。
これはアメリカザリガニに限らず、淡水に棲むサワガニやエビにもいるらしいのですが、これを死滅させるは熱湯で10分以上しっかりと茹でる必要があります。
ザリガニの食べ方
食べ方はエビと一緒です。
まず、頭を取り、
次に、背中の殻を剥きます。
そして、尾の殻を剥いてむき身にし、背ワタを取って食べます。
有頭エビの食べ方とほとんど変わりません。
可食部分はかなり少ないです。
日本にいるザリガニ
アメリカザリガニ
いまやもっとも日本で見かけるザリガニです。
もともと北アメリカが原産ですが、素晴らしい環境適応力で、あっという間に日本に定着してしまいました。
体長 10㎝くらい
生息地 田や河川など
寿命 5年程度
ニホンザリガニ
日本の固有種で、北海道や東北北部のごく一部、しかも山間の清流や湧き水のような場所にしかいませんし棲めません。
体長 5㎝くらい
生息地 川の上流など
寿命 10年程度
ウチダザリガニ
昭和初期にアメリカから食用として持ち込まれたアメリカザリガニより大型のザリガニ。
全国各地で養殖実験、放流実験が行われ、滋賀県「淡海湖」と、北海道「摩周湖」で定着した。
現在、北海道(支笏湖・洞爺湖・摩周湖・阿寒湖・屈斜路湖等)、福島県(小野川湖、桧原湖、秋元湖)、長野県、滋賀県(淡海湖)、千葉県(利根川水系)、福井県(九頭竜湖)での生息が確認されているようです。
体長 15㎝くらい
生息地 湖など
寿命 6年程度
まとめ
ザリガニは食べることができます。
世界でもたくさんの国でおいしく食べているようです。
ザリガニを食べるときには下処理をしっかりと行うことが大事です。
特に寄生虫には注意が必要です。
熱湯で10分以上は茹でましょう。
寄生虫などには十分注意してるなどの調理方法を必ず守るようにしましょう。下処理さえしっかりと行えば美味しく食べられるので、ぜひいろいろな料理に利用してみてください。