国勢調査って面倒くさそうですね。
何に利用されるのかわからないし、なんの役に立つのでしょうか?
拒否しようかな、とか、無視しちゃおうかなと思ってる人も少なくないかも・・・・。
でも、国勢調査は私たちの身近なところでいろいろ役立っています。
この記事では国勢調査が使われている事例をいくつか紹介します。
国勢調査は、様々な施策に役立てられる大切な調査です。
国勢調査は、「生活環境の改善や防災計画など、わたしたちの生活に欠かせない様々な施策に役立てられる大切な調査です」と政府総務省は説明しています。
医療費や年金額にも影響します。
国勢調査の結果を基にして将来推計人口が推計されます。
今後の年金や医療費の負担と給付について審議・決める基礎資料として、国勢調査の結果やこの将来推計人口が利用されています。
とりあえず頼りにすべき年金や医療費です。
大切なこれらの負担と給付を決める基礎資料として正確なデータは必要です。
防災対策、災害対策に使われます。
国勢調査は、地域ごとに実際に住んでいる人のデータが把握できます。
避難所の数やその収容できる規模、避難路や方法などの避難計画といった実態にあわせた細かな防災計画を策定するのに役立っています。
私たちにとって、いざという時に必要な計画や対策が、間違ったデータで策定されると困りますよね。
また、地域の町丁・字等データを利用して被災地の避難人口の推計し、被害予測にも活用されます。
・防災計画の策定
・災害復興計画の策定
・被害予測
・被害予測システムの開発
企業の出店計画に利用されています。
国勢調査は、国や都道府県、市区町村など公共だけでなく、民間でも活用されています。
どの地域にどのくらい人口が集中しているか、
またその地域の年齢構成や、
どの様に人口が地域ごとに変化しているのかなどがわかることで、
消費者のニーズに対応した事業展開やサービスの提供が可能かどうなどの商圏分析に基づく企業の出店計画やマーケティングの基礎資料にも活用されています。
国勢調査を無視すると、自分の街に来てもらいたいお店が来ないことにもなりかねません・・・。
衆議院の小選挙区の改定に利用されています。
衆議院議員小選挙区の区割りと配分は、各都道府県の人口などがもとになっています。
この人口は、国勢調査の結果が用いられています。
小選挙区の改定案を作成にするにあたり、各選挙区の人口は「官報で公示された最近の国勢調査又はこれに準ずる全国的な人口調査の結果による人口」を用いると定められています。
(衆議院議員選挙区画定審議会設置法)
政党交付金の算出に使われます。
国が政党に交付する政党交付金の総額は、「基準日における人口」×250円を基準として、国の予算で決まります。
この「基準日における人口」は、基準日直近に官報で公示された国勢調査の結果による確定数をでです。
地方交付税の算出に利用されています。
地域によっては人口や企業の立地などの違いによって税収が違います。
たくさん税金を集められる地域とそうでない地域が生まれます。
この税収の違いによる格差をなくすため、国が地方に代わって集めた地方税(※参考)を、それぞれの地方公共団体の財政状況を考慮して、全国画一の税収になるよう配分するのが、地方交付税です。
どの地方に住む住民も一定の行政サービスが受けられるように財源を配分するのです。
この配分額を算出するためのひとつのデータとして、国勢調査の人口や世帯に関する情報が使われます。
市区町村ごとに生活の格差がでないようにするための大切な情報です。
※参考 地方交付税(総額)=所得税・法人税の33.1%+酒税の50%+消費税の19.5%+地方法人税の全額
その他の利用
法令に基づく利用(法定人口としての利用)
国や地方公共団体の政治・行政での利用では、 比例代表区の議員定数(公職選挙法),都市計画の策定(都市計画法), 過疎地域の要件(過疎地域自立促進特別措置法)などで国勢調査による人口を基準とすることが定められています。
行政施策の基礎資料としての利用
国勢調査から得られる様々な統計は,法律に定められている基準としての利用以外にも,国や地方公共団体の行政のいろいろなものに広く使われています。
社会問題である少子高齢化の将来予測,子ども・子育てビジョンの策定、都市集中や過疎化など地域の人口の将来見通し,住みよい街づくりのための計画策定など,行政運営や計画策定の基礎データとして欠かせないものになっています。
少子高齢化関連
・子育て支援のための施策
・高齢者福祉対策
地域活性化関連
・都市再生プロジェクト推進事業
・都市交通計画
学術、教育、民間など幅広い分野での利用
国や地方公共団体だけではなく,民間企業でも経営判断などに国勢調査の統計が利用されています。
大学・シンクタンク等では,社会経済の現状を分析したり,提言を行う上で、国勢調査の結果を研究に利用しています。
公的統計の基礎
日本の将来人口推計,地域別の人口推計,国民経済計算の統計(GDPなどの統計)などは,国勢調査の人口を基礎として用いています。
また,労働力調査,家計調査など各種の国の基本的な標本調査は,国勢調査の小地域別の統計に基づいて設計されています。
まとめ
国勢調査は、日本国内の人口や世帯の実態を明らかにするための調査で、2020年で開始から100年を迎えます。
でも、国勢調査は、いったい何に利用されるのかわからないし、なんの役に立つのでしょうか?
拒否しようかな、とか、無視しちゃおうかなと思ってる人も少なくないかも・・・・。
でも、国勢調査は私たちの身近なところでいろいろ役立っています。
私たちの実態を知るうえでほんとうに重要な情報として利用されています。
「生活環境の改善や防災計画など、わたしたちの生活に欠かせない様々な施策に役立てられる大切な調査です」と政府総務省は説明しています。
国勢調査の回答は、少し面倒かもしれませんが、私たちの身近なことへの影響があることを考え、もれなく回答しましょう。
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