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発泡スチロールのお弁当は電子レンジOK、NG? レンチン加熱大丈夫な理由、NGな理由!

テイクアウトのお弁当やお総菜は、よく発泡スチロールのトレーに入れられていますね。
帰宅して温めて食べる方が一般的ですが、発泡スチロールのトレーは実は電子レンジで温めてもよいのでしょうか?
吉野家やすき屋などのチェーンの牛丼店でのテイクアウト容器も発泡スチロール発泡スチロール製です。
スーパーやコンビニのお弁当には、電子レンジでの加熱時間がパッケージに書かれています。
そのままの容器で温めても問題ないはずですが、どの容器でも同様に加熱しても大丈夫なのでしょうか。

この記事では、
発泡スチロールの容器は電子レンジで加熱可能か?
レンジで溶けた発泡スチロールの容器をそのまま食べても安全か?
電子レンジで加熱NGの容器はどのようなものか?
についてまとめています。

発泡スチロールは電子レンジの加熱は避けるべき

基本的には、発泡スチロールの容器は電子レンジで使用しないほうが安全と言えます。

「発砲スチロールとは何ぞや?」ということから確認していきましょう。
発泡スチロールは、ポリスチレン樹脂と呼ばれるプラスチックの一種で、発泡剤で膨らませたものです。これはシート状に加工され、食品トレイやカップ麺の容器などに成形されます。

通常、プラスチック製品は燃えやすいですよね。
つまり、発泡スチロールの容器は可燃物であり、加熱は危険です。
基本的に、発泡スチロールの容器は電子レンジで使用することはできません。
「でも、電子レンジOKな発泡スチロールのトレイもあるのでは?」と思うかもしれませんが、表示がない場合は電子レンジでの使用は避けるべきです。

発泡スチロールの特徴は?

発泡スチロールは大きさに対して非常に軽いです。
その理由は次の2つです。

1発泡剤で膨らませているため、99%が空気で構成されている。
2原料に水分を含んでいない。

発泡スチロールは断熱材としても利用され、自体は熱くなりません。ただし、耐熱温度は約80~90℃とそれほど高くありません。
カップ麺の容器には、発泡スチロールの表面に耐熱性のある「ポリ塩化ビニル」や「ポリプロピレン」などの保護シートが貼られています。
そのため、熱湯を注いでも安全です。
しかし、通常の発泡スチロールの容器は高温の熱で燃えたり変形したりすることがあります。

電子レンジでの使用でも、これらの事例が報告されています。
例えば、発泡スチロールの容器に揚げ物を載せたまま電子レンジでチンすると容器が溶け、冷凍のお肉を解凍しようとして電子レンジで温めると発泡スチロールの容器が変形することがあります。

電子レンジは食品中の水分を電磁波で振動させ、その摩擦熱で加熱します。
発泡スチロールの容器には水分が含まれていないため、容器だけを電子レンジで温めても溶けることはありません。
しかし、容器内の食材が80℃~90℃に達すると、食材との接触面から発泡スチロールが溶け始めます。
容器自体は熱くないかもしれませんが、載せた食品が高温になり、容器の変形の原因となるのです。

発泡スチロールがレンジで溶けた!そのまま食べても大丈夫なの?

では、発泡スチロールの容器がレンジで溶けた場合、そのまま食べても安全なのでしょうか?

発泡スチロールのトレイに食品をのせたまま電子レンジでチンすると、発泡スチロールの種類によっては、電子レンジで温めることで容器が縮んだり穴が開いたりすることがあります。
「発泡スチロールが電子レンジで溶けたのでは?」、
「溶けた成分が食品に染み込んでいない?」と心配になりますが、実際には発泡スチロールが縮んだだけであり、溶けたわけではありません。
ですから、発泡スチロールの成分が食品に混ざったり、染み込んだりする心配はありません。
ただし、縮んだ部分が破損してしまっている可能性があるため、慎重に確認が必要です。

発泡スチロールをうっかり口に入れてしまったら?

プラスチック製の発泡スチロールは胃酸で溶けることはありませんし、その成分が溶けて体内で吸収されることもありません。
プラスチックは分解されず、そのまま体外へ排出されます。
ただし、大きなものは喉に詰まる可能性があり、角のあるものは胃や内臓を傷つける可能性があります。
そのため、食べても大丈夫とは言い切れません。

また、溶けなくても微量の成分が体内に及ぼす影響については分かっていない部分もあります。

基本的には、発泡スチロールの容器は電子レンジで使用しないほうが安全と言えます。

発泡スチロールがレンジで溶けた場合の掃除方法

1 お湯につける
70℃~80℃程度のお湯で発泡スチロールを柔らかくして、こそげとる方法です。
ただし、火傷の危険があるため注意が必要です。
割り箸にガーゼを巻き付けたものをお湯につけて、こそげ取りましょう。
2 温めた重曹水で拭き取る
重曹は電子レンジ内の溶けた発泡スチロールの掃除にも使えます。
コップ1杯の水に大さじ1杯の重曹を入れ、沸騰させます。
熱すぎるので冷ますと、タオルなどに染み込ませて汚れた箇所を拭き取ります。
3 溶剤を使う
シンナーやトルエンなどのビニールを溶かす溶剤を試してみるのも一つの方法です。
シンナーやトルエンは汚れを取るのに適していますが、特有の匂いが残りやすいため、最終手段として考えるべきです。
溶剤を使用して汚れを取った後は、再度洗剤で綺麗に拭いてください。

燃えた発泡スチロールのにおいは有害?

発泡スチロールが燃えると、特有のにおいが発生します。
"ブタン"や"ベンタン"などの成分が含まれ、これが食欲を減退させる異臭を生むことがあります。
ただし、発泡スチロールが燃えると生成物は"二酸化炭素"、"水"、"炭素"のみであり、これらは有害な物質ではありません。

発泡スチロールに入った食品を温めるには?レンジ可の容器を調べてみた!

発砲スチロールの容器のまま、電子レンジで温めないほうが良い!では、どうすればよいのかと言うと…。

発泡スチロールに入った食品を温める場合は、レンジ対応可のお皿や容器に移してから温めます。

電子レンジが使える容器は、次の通りです。
耐熱ガラス容器
紙皿
磁器や陶磁器
クッキングペーパー
ポリプロピレン製の容器
ただし、これらの材質ならどれでも大丈夫というわけではありません。

電子レンジで使用できないもの
プラスチックでコーティングされているもの
金属の縁取りや模様のあるもの
例えば、紙皿の中にはプラスチックでコーティングされたものがあり、これは電子レンジで使用すると変形する可能性があります。
また、ガラスや陶磁器に金属が使われていると、金属部分が熱を持って火花が散る可能性があるため注意が必要です。

そして、発泡スチロール製の容器の中でも、電子レンジ可のものがありますね。
この見分け方は、容器に表示されているマークでわかります。

PP:ポリプロピレン製(電子レンジ可)
PS:ポリスチレン製(電子レンジ不可)
「PSはダメ」と覚えておけば、間違うことはなさそうですね。

電子レンジは便利ですが、使うものを間違うと爆発したりすることもあるので注意が必要です。

電子レンジNGの容器はコレ!

電子レンジに入れてはいけないものは、次の通りです。

アルミホイル:放電が起こり火花が散り、アルミホイル自体も溶ける
金属製の容器:金属が放電して火花が散る
茶色の紙袋:中がコーティングされているため、熱で火災や有害物質の発生がありえる
ペットボトル:耐熱温度が50℃程度なので、一気に温まると爆発したり穴が空いたりする
その他:ビニール袋や木製の容器も耐熱性がないので電子レンジ不可

また、ラップをかぶせてレンジで加熱することもありますが、耐熱温度の低いラップもNGです。
そして、すき家や吉野家でテイクアウトした牛丼なども発泡スチロール製の容器に入っていますが、これも電子レンジで温めるのは避けた方が良いです。
これらの容器は耐熱性が低く、使用すると変形や溶解の危険性があるからです。

発泡スチロールの容器の捨て方は?

発泡スチロール容器の捨て方は、自治体によって異なり、「可燃ごみ」「不燃ごみ」「プラスチックごみ」のいずれかに分別されます。住んでいる自治体のホームページや広報で提供される"ごみの分類表"を確認してください。

スーパーなどでも発泡スチロール製の食品トレイの回収が行われており、リサイクルコーナーには「食品トレイ」「紙パック」「ペットボトル」などが別々に収集できるようになっています。

まとめ

最後に、ここまでの内容を簡単にまとめます。

発泡スチロール容器は電子レンジでの使用には注意が必要。
発泡スチロールの容器やトレーは耐熱温度が80℃~90℃と低く、温まった食材に接触している部分から溶ける可能性があるため、電子レンジでの加熱は避けるべきです。
吉野家やすき屋などでテイクアウトした場合は、発泡スチロールの容器から陶器や磁器などの容器に移し替えてから温めるようにしましょう。
温める際は、PP(ポリプロピレン製)や電子レンジ可の容器を使用する。
発泡スチロール容器はリサイクル可能で、リサイクルの取り組みが進んでいる。
汚れたままの発泡スチロール容器は可燃ごみになるため、洗ってから捨てる。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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