新しい季節になるたびに衣替えをすると、しばらく着ていなかった服が不快なにおいがすることがあります。
その臭いの原因は、服をしまう前に残っていたタンパク汚れや皮脂汚れです。
ただし、服をすぐに着たい場合でも、簡単な応急処置で解決できますのでご安心ください。
また、記事の後半では、しまいっぱなしの服が臭くなる原因についても解説していますので、これから服をしまう際にはぜひ参考にしてください。
しまいっぱなしの服がなぜ臭うのか、その原因は何でしょうか?
洗濯して綺麗にし、丁寧に収納した衣類がなぜ臭くなるのでしょうか?
外見ではなかなか分からないかもしれませんが、しまいっぱなしの服が臭ういくつかの原因について、詳しく解説していきます。
臭いの発生原因
しまいっぱなしの服が臭う原因は、洋服をしまう前についていた皮脂汚れやタンパク汚れがほとんどです。
長い期間をタンスや衣装ケースにしまっておくと、汚れが変質してしまい、黄ばみや臭いの元になります。
そのまま放置すると最悪の場合、カビが発生してしまうこともありますので、非常に注意が必要です!
特に衣装ケースは主にプラスチックでできており、通気性が十分ではありません。
このため、ますます臭いがこもりやすく、結果としてしまいっぱなしの服に臭いがつきやすくなるのです。
カビ
しまっておいた衣類を取り出した際に、墨汁や絵の具のような不快な臭いを感じたら、それはカビが発生している可能性が高いです。
服に発生したカビは、しばしば繊維の奥深くに根を張り、洗濯しても完全に取り除けないことがよくあります。
湿度の高い引き出しやクローゼットにしまっておくと、カビが発生しやすくなります。
衣類は外見が綺麗に見えても、繊維の奥深くに残った汚れや洗剤の残留物が存在します。
これらがエサとなり、カビが繁殖する可能性があります。
収納する際には汚れをチェックし、クリーニングや自宅の洗濯機で徹底的に汚れを落とすことが重要です。
皮脂や汚れの混入
服の繊維には、汗や皮脂の汚れが浸透してしまっています。
これらの皮脂や汗の汚れは、外見ではなかなか見分けがつかず、しばしばそのままにされがちです。
しかし、これらの汚れが衣類に残ったままだと、雑菌が発生しやすく、不快な臭いを放つことがあります。
臭いが強くなると、洗濯しても完全に取り除くことが難しいことがあるので、注意が必要です。
防虫剤
衣類をしまうときに使う防虫剤には、パラジクロロベンゼンやナフタリンなどの成分が含まれています。
これらの成分は強い匂いを持っており、衣類や収納場所に残ってしまうことがあります。
特に「ナフタリン」や「樟脳」などの古典的な防虫剤は匂いが強く、注意が必要です。
この匂いは懐かしいと感じる方もいるかもしれませんが、防虫剤の匂いが気になるときは除去することをおすすめします。
防虫剤の成分は人体に悪影響を及ぼす可能性があり、頭痛やめまいなどの症状を引き起こすこともあります。
人混みの中で着用する場合は、匂いが消えてからにすることが望ましいです。
最近では無臭の防虫剤も市販されていますので、匂いが気になる方はそちらを選ぶと良いでしょう。
久しぶりに着る服の嫌な臭いを取り除く方法!
次に、久しぶりに着る服の臭いを取り除く方法について詳しく解説していきます。
これらの方法は比較的簡単なものばかりなので、あなたに合った方法を試してみてください。
久しぶりに着る服が不快な臭いがした場合は、
・カビがあれば処分する
・カビがなければ陰干しや再洗濯などを検討する
などで対処してみましょう。
要するに、衣類の嫌な臭いの元となるカビや雑菌、湿気を取り除くことが、臭いを解消するための鍵です。
戸外で干す
服を出してから着るまでに十分な時間がある場合は、手軽でシンプルな方法として、単純に戸外に干すことが考えられます。
不快な臭いの気になる服を風通しの良い場所で1〜2日間干しておくだけでOKです。
非常にシンプルながらも効果的な方法ですね!
ただし、注意が必要な点として、直射日光が当たる場所での干しは避けることが大切です。
服に直射日光が当たると、服に損傷を与え、劣化の原因になりかねません。
この方法を試す際は、必ず日陰で干すようにしてくださいね!
スチームアイロンの利用
服についた臭いを消すには、スチームアイロンが効果的です。
長期間着ていなかった服の臭いは、タンパク質や皮脂などの汚れや細菌が原因ですが、高温のスチームで処理することで、これらの問題を解決できます。
スチームアイロンは手軽に使えるので、急いでいる時にも便利です。
操作方法は簡単で、普段通りに服にスチームアイロンをかけるだけで構いません。
スチームの熱で、服に付着した細菌や汚れを除去することができます。
臭いの根本的な原因を取り除くので、時間がたっても臭いが戻ってくることはありません。
スチームアイロンをお持ちの方は、ぜひ試してみてください。
ただし、服の素材が熱に耐えられるかどうかは事前に確認してください。
スチームアイロンで服を傷めないように注意してくださいね。
入浴後の浴室での乾燥
`お家にスチームアイロンがない場合は、お風呂上がりの蒸し風呂にかける方法も良いでしょう。
お風呂上がりの蒸し風呂は湯気が充満しています。
この湯気が衣服の匂いを吸収して、蒸発することで服についた嫌な匂いを取り除いてくれます。
ポイントは蒸し風呂に長時間放置しないことです。
30分くらい経ったら通気性の良いところに移して干してください。
ただし、スチームアイロンほど効果的に匂いの原因を除去してくれるわけではありませんので、この方法でもまだ匂いが気になる場合は、洗濯する方が早いです。
洗濯する場合は次の方法が良いです。
酸素系漂白剤での浸け置き洗濯
強い匂いが気になるときや、匂いの原因を完全に除去したいときは、一回きちんと洗濯してから着用すると安心できます!
普段どおりに洗濯するだけでも構いませんが、その前に酸素系の洗剤で浸しておくとより効果があります。
酸素系の洗剤は「オキシクリーン」や「ワイドハイター」などの市販品で十分です。
衣服に残った皮脂の汚れをしっかり落としてくれるので、快適に着用できます。
普段どおりに洗濯するか、浸してから洗うかした後は、風通しの良いところで日干しをします。
太陽の光は殺菌作用があって、カビを消滅させて、匂いを抑えてくれます。
ただし、直射日光が衣服に当たると、衣服自体が傷む可能性がありますので、日干しする衣服は選ばなければなりません。気をつけましょう。
防虫剤の臭いの取り方~防虫剤のにおいがついた衣類の対処法
防虫剤のにおいが気になる場合は、乾燥させることで解消できます。
無香タイプの防虫剤では問題ありませんが、微香タイプや古くて香りが強い防虫剤を使用した場合、しっかりとした対策が必要です。
まず最初に、湿気の少ない日に風通しの良い場所で陰干ししましょう。
防虫剤の多くは揮発性があるため、風を通すことで匂いも薄れていきます。
通常、2〜3日で臭いが減少するはずです。
ただし、防虫剤の成分は日光に当たると衣類の変色を引き起こす可能性があるため、必ず陰干しを行いましょう。
また、干す前に除菌消臭スプレーを使うと効果的です。
このスプレーにはシワ伸ばしの効果もありますので、手元にあれば活用してみてください。
気を付けなければならないのは、防虫剤の香りに慣れてしまうことです。
臭いが気にならなくなっても、周囲の人にはまだ香っている可能性があるので、時間を置いてから臭いを確認することが重要です。
また、消臭スプレーを使った場合は、スプレーの香りと混ざって変な臭いになることがあるため、時間があれば洗濯することをお勧めします。
プラスチックの匂い
防虫剤のにおい以外に、プラスチック製の収納ケースに入れていると、奇妙な匂いが染みつくことがあります。
これはプラスチックが劣化すると発生する匂いですので、カビや防虫剤と同じくらい匂い対策が必要です。
プラスチックの匂いを予防するには、衣替えの際に収納ケースもきれいにして消臭しましょう。
収納ケースを除菌シートや清潔な湿布でふき、水気を乾いた布でふきとった後、風通しの良いところに置きます。
日差しは変形の原因になるので、日陰に2~3時間おくと良いです。
臭いを付けずに上手に保管・衣類の嫌な臭いを防ぐ方法は?
では、衣類に不快な臭いが付着しないようにするためには、どのような方法があるのでしょうか?
特におすすめの対策をいくつかご紹介します。
臭いの付着を防ぐためには、
・衣替え前の最終洗濯(仕舞い洗い)
・衣替え時の収納方法
に注意することがポイントです。
服を保管収納する前の注意点
衣替え前後には洗濯を行う
衣替えの前後には、必ず洗濯やクリーニングを行いましょう。
見た目には汚れが見当たらなくても、収納前後には注意が必要です。
特に皮脂や汗が残ったまましまうと雑菌が繁殖し、臭いの原因となります。
さらに、きちんと乾燥させてから収納することです。
湿気が残ったまましまうと、カビの発生を招いてしまいます。
収納前の仕舞い洗いの注意点
衣替え直前の最後の洗濯時には、以下のポイントに留意すると良いです。
・洗濯洗剤をしっかりとすすぎ落とすこと
・十分なすすぎを行うこと
また、皮脂の汚れは温かい水でのほうがより効果的に落ちやすいです。
従って、仕舞い洗いの際には冷たい水ではなく、暖かいお湯を使用するように心がけましょう。
漂白剤や重曹でつけおき
臭いがきついまたは黄ばんでいる衣類には、漂白剤や重曹をぬるま湯に溶かしてつけおきすると効果的です。
漂白剤は使いすぎると衣類の素材に悪影響を与える可能性があるので、用量に気をつけましょう。
重曹はデリケートな生地にも適しています。
汚れがひどい箇所にはペースト状のものを使って塗り置きすると効果的です。
クリーニング店におまかせ
セーターやコートなどの洗濯が難しい衣類は、収納する前にクリーニングに出すことをおすすめします。
繊維の深部に残った汚れはカビや雑菌の温床になり、不快な臭いの原因となります。
クリーニングから戻ってきたら、ビニールカバーは外してください。
カバーをしたままにすると湿気が溜まり、カビの発生を促進します。
臭いを防ぐための収納方法
臭いの発生を防ぐための具体的な方法を見ていきましょう!
衣類を収納する際、臭いをつけずに長期間保存するためには
・収納ケースの清潔維持
・十分なスペースを確保
・除湿剤の配置
などに留意しましょう。
風通しを良くする・風通しの良い場所に保管
臭いが付着したり、カビが発生するのを避けるには、収納場所の風通しを促進することが非常に重要です。
風通しの良い場所は害虫の嫌いな場所でもあり、害虫の予防にもつながります。
衣類同士の間隔を十分に確保し、無理に詰め込まないようにしてください。
洋服を密にしまうと湿気がこもりやすくなり、それが原因で湿気の臭いが発生する可能性があります。
そのため、ゆとりを持って収納することが大切です。
手間がかかるかもしれませんが、臭いの発生を防ぐためには頻繁に換気することが重要です!
さらに効果を高めたい場合は、晴れて湿度の低い日に陰干しを行うことをお勧めします。
時間が取れない場合でも、収納ケースの蓋を開け、クローゼットや押し入れのドアを開けて、空気を入れ替えるようにしましょう。
衣装ケースは定期的に開けて換気するだけでも大きな違いがあります。
また、収納ケースの近くに除湿剤を置いておくことで湿気対策がさらに強化されます。
また、洋服を圧縮袋などで真空状態にして保存しておくのも臭い対策として良い方法です。
除湿剤を使用する
湿度が上がると、臭いの原因となる皮脂汚れやタンパク汚れが菌の増殖を招きます。
そのため、保管時に除湿剤を同梱することで、より一層安心して保存できます!
防虫剤について
重要な洋服をしまう際に防虫剤を利用することがあるかもしれませんが、注意が必要です。
ついつい多く使用してしまいがちですが、防虫剤は多ければ多いほど安心とは限りません!
大量に使い、1年以上服と一緒に保存すると、防虫剤の不快な臭いが服につくことがあります。
あの防虫剤の独特な香りもあまり好ましいものではないでしょう。
防虫剤を使用する際は、適量に留めて使用することが重要です。
まとめ
この記事では、久しぶりに着る服が臭う場合の対処法をご紹介しました。
しまいっぱなしの服に不快な臭いがすると感じた場合は、以下の方法を試してみてください。
外に干す(陰干し)
入浴後の浴室に干す
スチームアイロンをかける
酸素系漂白剤で除菌して洗濯
これらの方法を実践することで、臭いの発生を抑えることができます。
また、衣替えの季節に服を長期保存する際は、しまう前に必ず洗濯し、除湿剤と一緒に保存しましょう。
定期的な換気も忘れずに行うことで、臭いのこもりを軽減できます。
手間がかかりますが、衣類圧縮袋を使用しない場合は、定期的な換気が重要です。
ご参考にしていただければ嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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