粕汁を飲んだ後に運転すると飲酒運転とみなされることがあるそうです。
酒粕はアルコールが含まれる食べ物であるため、粕汁を食べることで酒気帯びになるのでしょうか?
この記事では、粕汁にアルコールがどの程度含まれているのか、酒気帯び運転になるのか、また、酒粕のアルコール度数はどれくらいなのか、粕汁に含まれる栄養素について紹介します。
粕汁を飲んで酒気帯び運転の危険性は?
粕汁を飲んでも酒気帯び運転になり得ます。
粕汁には、酒粕由来のアルコール分が含まれていることが確認されています。
アルコールを多く摂取すると飲酒運転の疑いが生じるため、摂取には注意が必要です。
食べ過ぎると飲酒運転につながる可能性があるため、車を運転する場合は慎重になるべきです。
過去には、実際、粕汁を摂った後に2時間経過して運転したところ、呼気検査でアルコールが検出されたという例も発生しています。
特にアルコールに敏感な人は、摂取量や注意が必要な時間帯に注意を払うべきです。
アルコールが検出される事例はまれですが、酒粕を知らずに摂取するという場面もあるため、注意が必要です。
このアルコール検出の原因は、粕汁の調理方法にあると考えられています。
ただし、必ずしも粕汁を摂るとアルコールが残るわけではなく、アルコール分を取り除く工程があれば、安全に摂取することが可能です。
粕汁を摂取して酒気帯び運転で摘発される事例
実際に粕汁を飲んで酒気帯び運転で摘発されたケースが報告されています。
古い出来事ではありますが、2006年に神戸で男性が粕汁を飲んだ後、約2時間後に車を運転しました。
警察の呼気検査では、呼気1リットル中に0.15mgのアルコールが検出され、酒気帯び運転の疑いで書類送検されました。
粕汁を飲んでから2時間が経過しているにもかかわらず、酒気帯び運転の可能性があることから、粕汁のアルコールを軽視することはできません。
お酒に弱い人の特別に注意が必要です
お酒に弱い人が粕汁を食べて運転すると、最悪の場合、事故につながる可能性があります。
そのような事態を回避するためには、粕汁を食べた場合は絶対に運転を控えるべきです。
米麹から作られた甘酒であれば問題ありませんが、酒粕を材料とした甘酒を摂取した後も慎重さが必要です。
これを回避するためには、絶対に粕汁を摂取した後は運転を避けましょう。
逆に、お酒に強い人は気づきにくい傾向があります。そのような人は、甘酒や粕汁を飲んでアルコールを摂取しても感じにくい可能性があります。
粕汁を摂取した直後は、車の運転を避けるように細心の注意が必要です。
粕汁のアルコール濃度について
酒粕のアルコール度数について
酒粕に含まれるアルコール度数は6~8%程度と言われています。
酒粕の種類によって度数は異なりますが、この度数は、最低でも缶酎ハイやビールと同じくらいのアルコール分が含まれているのです。
粕汁のアルコール濃度について
粕汁は加熱されるものの、お椀一杯分の粕汁には約1.8%のアルコールが含まれています。
呼気1リットルあたりのアルコール濃度が0.15mg以上あると、酒気帯び運転とみなされるため、これは実際に起こり得る可能性があります。
粕汁に含まれるアルコールは無視できない要素です。
粕汁のアルコールを軽減する調理法
粕汁を摂取しても酒気帯び運転のリスクを低減するには、粕汁を十分に加熱することが重要です。
グツグツと煮込むことでアルコールを少なくすることができるため、熱々の状態で提供することが鍵となります。
煮込むことで粕汁のアルコール分が気化し、残留アルコールを軽減できます。
自宅での調理時には、アルコールを飛ばすプロセスに十分な注意を払ってください。
食べ過ぎにも気を付けることが重要です。
粕汁ってどんな食べ物?
粕汁とは?
「粕汁(かすじる)」は、酒粕を使って煮込んだ汁物料理で、具体的な起源は不明ですが、主に近畿地方で親しまれている地域料理です。
この地域で酒蔵が豊富に存在することが、粕汁が広く親しまれる理由です。
酒粕を溶かし、味噌や醤油で調味し、鮭やブリのあら、豚肉、にんじん、大根、ゴボウ、こんにゃく、油揚げ、椎茸、ネギなど多彩な具材を組み合わせた食べごたえのある料理として知られています。
この料理は、冬の寒い季節に山間部から酒造地へ出稼ぎに来た人々が酒粕を持ち帰り、山間部で広く受け入れられるようになった歴史があります。
冬の季節に特に人気があり、温かいスープと具材の組み合わせが、寒さをしのぐ一品として重宝されています。
酒粕は、様々な料理の調理に利用される他、まんじゅうなどの製菓にも利用されています。
粕汁の栄養成分
酒粕には酵母由来のタンパク質、糖分、必須アミノ酸、ビタミンB、ミネラルなど、多くの栄養素が含まれています。
近年では、高血圧、骨粗しょう症、認知症への効果に関する研究も進んでいます。
血行を促進し体を温かく保つことが期待できます。
また、体温を上げて新陳代謝を促進する働きがあり、美肌効果や吹き出物などにも良いとされています。
粕汁は栄養価が高く、寒い冬に適した料理ですが、お味噌汁よりもカロリーがやや高めです。
ただし、具材が豊富で食べた後の満足感もあり、カロリーを抑えたメニューとしても優れています。
粕汁にはビオチン、ビタミンB1、B2、B6、葉酸、パントテン酸などのビタミンB群が豊富に含まれています。
まとめ
今回は、粕汁を食べて酒気帯び運転になる可能性について、アルコール度数と調理のポイントを紹介しました。
粕汁に含まれる酒粕は、お酒の搾りかすであり、そのためアルコールも含まれています。
粕汁を摂取した後に運転し、酒気帯び運転で書類送検された事例も存在します。
酒粕のアルコール度数は5〜8%であり、これは意外にも高めです。
飲酒運転を避けるためには、粕汁を十分な時間加熱してアルコール分を気化させることが必要です。
酒粕にはアルコールが含まれているため、粕汁を飲んだ後に運転すると飲酒運転となる可能性があるため、特に運転前や子供に提供する際には十分な注意が必要です。
ですが、粕汁は寒い季節にぴったりの美味しい食べ物であり、栄養価も高いです。
酒粕と余った野菜を活用して作れる、健康的な料理でもあります。
おいしい粕汁をいただきたいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。