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トカラ列島ってどこにある?地震がなぜ多い?トカラ列島の周りの特異な状況!                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

トカラ列島最南端の宝島

トカラ列島?
いったいどこにあるのでしょうか?

群発地震が数多く発生しています。

この記事では、トカラ列島の位置とその周囲にある特異な状況など、群発地震が多く発生しているトカラ列島についてまとめています。

トカラ列島はどこ

トカラ列島っていったいどこにあるのでしょう。

大隅諸島、奄美群島、沖縄諸島、宮古列島など九州南方から台湾北東にかけて連なる島々が「南西諸島(なんせいしょとう)」です。

トカラ列島は、南西諸島のうち、鹿児島県の屋久島(やくしま)から奄美大島(あまみおおしま)に至る約200kmの間に、約180kmにわたって点在する12の島々です。

一番北の島は、北緯30度の口之島(くちのしま)で、
北緯28度50分の横当島(よこあてじま)が一番南の島になります。

トカラ列島の地名の由来

トカラ列島の地名の由来については諸説あるようです。

一つは、沖縄奄美地方で「沖の海原」を指す「トハラ」から転訛したという説や、
また、宝島の「タカラ」が列島全体を指すようになったという説があります。

トカラ列島の島々

トカラ列島は、7つの有人の島と5つの無人の島の合計12の島々からなります。

12島のうち有人島は、口之島(くちのしま)、中之島、諏訪之瀬島、平(たいら)島、悪石(あくせき)島、宝島、小宝島で、
小臥蛇(こがじゃ)島、臥蛇島、小島(こじま)、上ノ根(かみのね)島、横当島(よこあてじま)の5島は無人島です。

トカラ列島の島々はすべて霧島火山帯に属する火山島です。
しかし、現在火山活動を続けているのは諏訪瀬島(すわのせじま)と中之島の2島です。

地体構造的には、北から口之島、中之島、諏訪瀬島、悪石島が、新期造山帯(第四紀に形成した新期火山島列)に、
その西側にほぼ平行に並ぶ小臥蛇(こがじゃ)島、臥蛇島、平(たいら)島、小島、小宝島、宝島、上ノ根(かみのね)島、横当島が、古期造山帯(第三紀に噴火し火山地形の原型を留めていない旧期火山島列)に属する島弧だそうです。

人口
(人)
面積
㎢)
周囲
(km)
最高地点
m)
口之島(くちのしま)15913.33
20.38
前岳
628.5
中之島17134.47
31.8
御岳
979.0
諏訪瀬島7327.66
27.15
御岳
796
悪石(あくせき)島797.49
12.64
御岳山
584
小臥蛇(こがじゃ)島無人0.5301
臥蛇島無人4.07497.2
平(たいら)島712.08
7.23
御岳
243
小島(こじま)無人0.3656
小宝(こだから)島551.00
4.74
102.7
宝島1487.14
13.77
イマキラ岳
291.9
上ノ根(かみのね)島無人0.54280
横当島(よこあてじま)無人2.76東峰494.8

トカラ列島内には、読み方は違うが「御岳」と名付けられた山が複数存在します。

中之島の御岳(おんたけ: 979m)、臥蛇島の御岳(おたけ:497m)、諏訪之瀬島の御岳(おたけ:796m)、平島の御岳(おたけ:243m)、悪石島の御岳(みたけ:584m)の5つの山がです。

すべてがそれぞれの島の最高峰ですが、中之島の御岳はトカラ列島の最高峰でもあります。

十島村(としまむら)

トカラ列島は、すべて鹿児島県鹿児島郡十島村(としまむら)に属しています。

人が常に住む地域としては日本一縦に長い村だそうです。

トカラ列島は、湿潤亜熱帯埴生に属します。
天気予報など気象の地域区分としては、南側にある奄美群島と共に奄美地方の一部(北部)として扱われます。

十島村の気候

口之島での月別の平均気温は11.2℃~26.9℃で、年間の降水量は、2170mmとなっています。

十島村への交通手段

島への交通手段は十島村の村営フェリー「としま」に限られます。
週2便、鹿児島と奄美大島の名瀬の間を往復しています。
ただし、1000tあまりの小さな船のため、台風や時化のときには欠航となることも多いです。

鹿児島から口之島までは約7時間かかります。
普通のスケジュールでは鹿児島を夜出港するので、口之島に着くのは明け方早くとなります。

ちなみに。
各島にタクシーやレンタカー、飲食店やスーパー、コンビニはありません。

トカラ列島の地震

トカラ列島近海では過去にも何回も群発地震が起っているのですが、今回(2021年)の地震活動は12月4日(土)の昼頃から活発化しました。

震度1以上の有感地震の回数は12月10日(金)24時までに277回に達しています。

日別の地震回数を見ていくと12月5日(日)が最も多い87回です。

震度5強の地震が起きた12月9日(木)は36回とやや多かったものの、12月10日(金)は5回に留まり、活動全体としては収まる傾向です。

トカラ列島で地震を引き起こす原因

トカラ列島近海で頻発している地震について、まだ十分な観測データが揃っているわけではないので、今回(2021年)のトカラ列島群発地震の原因については不明な所が多いのです。

しかしながら、この地域がフィリピン海プレートの沈み込みの影響を強く受ける西南日本にあって、次のように特異な地点なのです。

トカラ列島は火山密集地帯

トカラ列島周辺は霧島火山帯に含まれ、日本でも有数の火山密集地帯です。
火山性の群発地震が起きるのは珍しいことではありません。

今回(2021年)の群発地震発生域の近傍には、口之島、中之島、諏訪之瀬島の3つの活火山があります。

また震源に近い悪石島も、現時点では1万年前以降の火山活動が認められないために活火山に指定されてはいませんが、比較的新しい火山島であることは間違いないのです。

このような火山密集域で起きた今回の群発地震は、火山活動との関連性も危惧される点です。

ただ、火山性地震の震源の深さは10キロ未満とされ、今回の群発地震の震源の深さは約20キロです。
マグマ溜まりから地表へ向けたマグマの移動によるもの、すなわち噴火の切迫性を示すものとは考えられません。

しかし、約7300年前に薩摩半島沖の海底火山「鬼界カルデラ」が超巨大噴火したケースもあり、地下深部20kmの領域でもマグマが存在するので深部のマグマが上昇する可能性は否定できません。

しかも、このような深部からのマグマの上昇は、大規模な噴火を引き起こすします可能性があります。

プレートの沈み込み

トカラ列島を含む南西諸島はユーラシアプレートの端にあり、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに向けて琉球海溝から沈み込んでいます。

南海トラフ地震が想定される四国・紀伊半島・東海地方沖でも、同じフィリピン海プレートが南海トラフから沈み込んでいます。

このフィリピン海プレートの運動によって、沖縄海溝近傍の陸側(フィリピン海プレート表面までの深さが10km程度の領域)にあるユーラシアプレートの変形が進んで歪みが蓄積し、これが限界を超えると海溝型巨大地震が発生することになります。

このようなフィリピン海プレートの沈み込みの伴う海溝型地震は当然ながら琉球海溝でも起きる可能性があります。

しかし、今回の群発地震はこのような海溝型地震とは違います。
海溝から約200km離れた場所(プレート表面までの深さは80〜100km)で、震源の深さ20kmの横ずれ断層型の地震が起きていることから、海溝型地震ではなく、いわゆる「直下型地震」です。

沖縄トラフ(海底盆地)

トカラ列島の大陸側に「沖縄トラフ」と呼ばれる窪地が走り、現在海底の東西への断裂が進行中です。

トカラギャップ

トカラ列島の東では、前述のフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に潜り込み、西では沖縄トラフ(海底盆地)が東西に拡大しています。

この二つの力の相互作用で悪石島と小宝島の間にトカラギャップと呼ばれる水深1キロを超える大きな断層が形成されています。

トカラギャップ付近では横ずれ断層型の地震が起きやすいことが知られており、群発地震も繰り返し起きている。

2016年12月には、最大震度4を観測する活動がありました。

また2021年4月、今回(12月)にも同様の群発地震が発生しています。

トカラ列島 揺れると~トカラの法則とは

最大震度7を記録した2000年の「鳥取県西部地震」や2011年の「東日本大震災」、2016年の「熊本地震」、2018年の「大阪府北部地震」の直前にも、トカラ列島近海で群発地震が起きていました。

「トカラの法則」とは、「トカラ列島近海の群発地震の直後に日本付近で巨大地震が起こると」ということなのですが、これは単なる噂で、存在しません。
単なる偶然の可能性が高いということです。

しかし、最近の一連の地震を並べると、最大限、警戒すべきことだといえます。

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