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体育座り廃止後、体育座りの代わりは?どう座るのでしょうか?そもそもなぜ廃止?

体育座り

床や地面にお尻をつけ両膝を曲げて体の前で抱える、いわゆる体育座り。地域によっては、「体操座り」や「三角座り」とも呼ばれています。
日本中の学校でおなじみの座り方です。

ですが、体育座りにはいろいろと問題があるとの指摘から体育座りを廃止しようという動きがあります。

この記事では、体育座りについての指摘や体育座りをやめるのならその代わりはどうするのか?そもそもなぜ廃止するのかについてまとめています。

体育座り廃止後、代わりの座り方は?

山口県下関市の市立豊北中学校では、体育座りの生徒への影響に配慮し、体育座りを極力させない取り組みを進めていて話題になっています。
この話はテレビのワイドショーなどで取り上げられ、いろいろな意見が寄せられました。
この中学校では、昨年2021年から、屋内の集会での体育座りをやめ、「パイプ椅子」を使うことにしたのです。

体育座りをやめパイプ椅子を取り入れた結果、生徒の体の負担が少なくなり集中力が格段に上がったようで、話をよく聞くようになったそうです。
さらに、体育座りでは気にしていた、女子生徒の制服のスカートが気にならなくて済むようになったということです。
パイプ椅子とかに座れるとお尻も腰も痛くならないし体はすごく楽でいいなと思います。
女子生徒はそうですよね。

とても楽になった」と語った。

「脱・体育座り」の取り組みをしている学校は、山口県下関市立豊北中学校。2021年の4月に、全校生徒が集まる講演会で1時間以上体育座りをしていた生徒達の辛そうな顔を見て、学校側が「脱・体育座り」を決めたという。そこで取り入れたのが“パイプ椅子”だった。

体育座りの代わりに、床に直接座るには?

フジテレビのLive News イット!では、「歌膝」という、中世宮廷の歌人が歌を詠む時の座り方が紹介されました。
あぐらを少し崩したような姿勢から、片足をクロスするように前に出したヨガのポーズのような座り方です。

歌膝は、確かに、背筋がピンと伸びています。
猫背にならなくて済む、長時間座るのに適している座り方だということです。

でも、長時間この座り方をすると、やっぱりお尻を地面や床のつけているので、痛くなりそうな気がします。

日本独特の体育座り。海外の座り方は?

「体育座り」は日本独特だと言われていますが、外国ではどんな座り方をしているのでしょうか?

フランスやイギリスなどヨーロッパでは、先生が『きちんと座すわって下ください』と言いったら、あぐらをかくようです。
アメリカもあぐらが基本のようです。


体育座り廃止はなぜ?

体育座りはなぜ廃止へと動いているのでしょうか。

近年の研究や調査では、体育座りの姿勢は膝を抱え込むことによって猫背のように背中が丸くなってしまい内臓を圧迫し、お尻の座骨や腰の痛みを引き起こすこともあると指摘されているようです。
そのため、長年にわたり学校の集会などで標準化されてきた体育座りですが、長時間座るには適していない姿勢であることが分かってきました。

確かに、体育座りは、特に長時間になると、おしりの骨がゴリゴリと固い床にあたってすごく痛いですよね。
それに、冬の体育館は冷たいです。

床に座る最も楽な座り方

床に座る場合の最も座りやすい(楽に感じる)座り方についてのアンケートでは、
最も多い回答は
1位「あぐら」(49.2%)
2位「体育座り」(18.6%)
3位「横座り」(12.0%)※両足を左右のどちらかに揃えた座り方
4位「長坐位」(7.4%)※両足をまっすぐ前に伸ばす座り方

意外なことに、体育座りは、座りやすい姿勢として2番目に多かったのです。
体育座りが、楽だと感じている人も少なくないようです。

他の座り方よりも体育坐りが良いと思う理由としては、
「脚が圧迫されずしびれないから」
「バランスがとりやすく、体のどの部分にも無理がないように感じる」「片側への偏りがない均等な座り方」
「1番慣れてるから」「今でもするぐらいなじんでいる。」
などの意見があったようです。

確かに、足がしびれにくく、バランスが取りやすい、子どもの頃から慣れ親しんでいる座り方です。

最も座りにくい座り方

最も座りにくい座り方について尋ねると、
1位 正座  60.8%
2位 長座位 12.8% ※両足をまっすぐ前に伸ばす座り方
3位 割座  8.8% ※正座の両端を外側に外し、足がMのようになった座り方
生活の中で正座する機会もなくなっている現代社会でやはり足がしびれやすい正座を最もつらいと感じる人が多いようです。

一方、体育座りが最もつらいと感じる人はあまり多くないようで、体育座りはランク外の3.6%でした。

体育座りが最もつらいと回答した人は、
「おしりが痛い。お腹が締め付けられる」
「お腹も圧迫されているような気がしてしんどい」
「背筋をきちんと伸ばさないと座りづらいから。長時間はキツいから」
「体が硬いから」
「腰が痛くなり長時間の座位としては不向きである」
などの意見がありました。
体形や柔軟性によって、つらいという人もいるようです。

体育座り廃止の動きに対する声

「体育座り」を学校で廃止する動きについては、

49.4%と約半数の人が、「体育座りの廃止する動きについて良いと思う」と回答しました。
一方、「良くないと思う」と回答した人は6.7%です。

しかし、「賛成とも反対ともどちらとも言えない」と回答した人が43.9%もいます。

その理由は「お尻が痛くなりすごく嫌だった」「軍隊でもないのに特定の姿勢を強要されるのはおかしい」「強制されて体育座りには嫌な思い出しかないから」「時代に合わせていくべきだと思う」といったものだった。

「体育座りの廃止する動きについて良いと思う」49.4%
理由

「子ども自身が苦痛を訴えていたから。」
「女子の場合はスカートの中が見えてしまうのが気になる。」
「体育座りだから、というだけでなく、すべての人に同じ座り方を強要すること自体がおかしい。」
しかも長時間と来る。
「快適な座り方は子どもも大人も、人それぞれではないだろうか。」
「意図が分からない」
「育ち盛りの時期に、冬の冷たい体育館の床に腰や膝をつけ、背骨に負担のかかる座り方を強要するのは理不尽だからです」
「おしりが痛くなりすごく嫌だった」
「学生の頃につらかったイメージがあるから」

「体育座りの廃止する動きについて良くないと思う」6.7%
理由
「体育座り以外の座り方だと、全体が乱れてしまうから。子どものけじめにならない」
「腰に良くない理由や根拠が無い」
「圧迫するほどしっかりと座っている子を見たことないしある程度の調整は自分でできるから」
「本当ならばなぜ今まで推奨していたのか疑問」

「どちらとも言えない」43.9%
理由
「昔からしている事が今になって急に変わる事に戸惑いがある」
「あまり体に良くないことを実感できないので」
「そんな悪影響がある事は初めて聞いたし、信じがたいから」
「内臓に良くないならやめた方がいいとは思うが、自由な座り方にしてしまうと、だらけてしまいそう」
「今さら言われても、僕が学生時代はそれが当たり前だったのでどう答えるべきか悩むところ」

もそも日本で体育座りが広まったのはいつだったのか?

そもそも日本で体育座りが広まったのはいつだったのでしょうか?

1965年、当時の文部省が発行していた「体育科における集団行動指導の手びき」というものがあります。
その中には「腰をおろして休む姿勢」として現在で言う体育座りが掲載されています。

この手引きがこの体育座りが全国に広まったきっかけなのかを、スポーツ庁に問い合わせをしたところ、「当時すでにある程度導入されていた」、そして「それが参考資料としてまとめられていたのではないか」ということでした。体育座りはこの手びき本よりもっと前から浸透していたという可能性があるとフジテレビ(FNNプライムオンライン)は伝えています。

まとめ

座り方のアンケートでは、体育座りは最もつらい座り方とは言えない上、廃止賛成の人とどちらとも言えないとした人たちでほぼ二分しています。
時代に合わせて変化していく学校に対し、体育座りの廃止にも好意的な意見は多数ありました。

日本独特の「体育座り」は、その姿勢から体にストレスや負担をかけるようです。
特に長時間になると負担も大きくなります。

しかし、体育座りに限らず、床や地面に長時間同じ体勢で座らせることは、体に負担をかけることになります。

座り方の問題以前に、そもそも長い話を聞く場所ではないところで話をしていること自体に問題があるのではないでしょうか?
適切な時間で指導することが重要です。







最後までご覧いただきありがとうございます。

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