親しい友達や仲間同士で使うタメ口。
普段から仲の良い人とは、タメ口で話す人も多いですよね。
でも、このタメ口の「タメ」とはどういう意味なのでしょうか?
タメ口は、正式な日本語なのでしょうか?
この記事では、「タメ口」の「タメ」とはどういう意味なのか?
また、タメ口を言い換えればどういうものなのか?
語源や由来について説明しています。
タメ口とは?
タメ口(タメぐち)とは、相手を対等として扱った話し方で、敬語や「~です」「~ます」といった丁寧語を使わず、なれなれしく話すことです。
基本的に相手に対して対等な立場で行う話し方で、親しい人同士での話し方と言えます。
上司など目上の人には敬語を使うことが多いですが、友達や同僚、部下など目下の人にはタメ口を使うことが多いですし、年齢に関係なく仲良しであればタメ口を使うことも多いです。
・年上、上司、目上 ⇦ タメ口 年下、部下
・友達、同僚、仲間 ⇦ タメ口 ⇨ 友達、同僚、仲間
・年上、上司、目上 タメ口 ⇨ 年下、部下
年長者や目上や年上の相手に対して、対等の同年齢の友人と接する時と同じような話し方をすることを指す場合もありますが、実際には、友達や仲間内の言葉だという認識が過半数を占めています。
そして、次に多いのが、50代までの人々の中で、タメ口は年上の人が年下に話す際の普通の言葉であるとの認識です。
そもそも日本独特の敬語という文化が存在しない海外などでは、誰に対してもタメ口のようになっていることも多いです。
タメ口の「タメ」って何だ? 語源・由来
「タメ口」の「タメ」という言葉の語源はそもそもどこにあるのでしょうか。
「タメ」という言葉は、もともと博打用語で「サイコロ」の「ゾロ目(同目)」を意味すると言われています。
語源は賭博のサイコロなのです。
二つのサイコロを使った丁半(ちょうはん)という賭博があります。
丁半博打ともいいますが、丁半では、偶数を丁(ちょう)、奇数を半(はん)と呼んで、茶碗ほどの大きさの笊(ざる)であるツボ(ツボ皿)に入れて振られた二つのサイコロの出目を足して、丁(偶数)か、半(奇数)かを客が予想して賭けます。
この博打での二つのサイコロを振って出た目が同じ数、「同目(ゾロ目)」のことを「タメ」というところから発生した俗語だそうです。
もともとは「同目(ドウメ)」だったものが、言葉が変異し「タメ」になったというわけです。
「同じ目=ドウメ→トウメ→タメ」と使うようになり、タメという言葉が生まれたとの説があります。
タメ口の広がり
賭博の場で使われていた「タメ」は、
1960年代に入ると不良と呼ばれる若者の間で用いられるスラング(俗語)として「五分と五分」を意味する言葉になり、転じて「同じ」「対等」といった意味も表すようになりました。
さらに、「同年」や「同級生」を言うようになり(「タメ年」とも)、同い年の相手に話すような口のきき方を「タメ口」と言うようになったのです。
これらの語は、1970年代後半から1980年代にかけて不良少年だけではなく若者の間全般で広まり使われるようになります。
現在では、「タメ口」に関しては、若者以外でも広く用いられるようになっています。
もともとは博打用語だった言葉が、不良言葉になり、それが、いつのまにか若者言葉になり、いまや年配の方も使うようになったということです。
タメ口の正しい日本語?タメ口の別の言い方、言い換え
「タメ口」は今のところ正式な言い方、正式名はないようです。
意味からして「対等語」とでも言えそうな気がしますが、いかがでしょうか?
「タメ口」の別の言い方、類義語として言い換えれば、
「友達言葉」、「友達口調(ともだちくちょう)」、「タメ語(ためご)」などが挙げられます。
また、「砕けた口調」、「馴れ馴れしい口調」、「親しげな口調」とか
「軽んじた物言い」、「生意気な言葉遣い」、「礼儀知らずな物言い」とか。
タメ口の受け取り方の違いで少しずつニアンスが違います。
「タメ口」の反義語としては「敬語」「謙譲語」などがあげられます。
なお、「敬語」の対義語として「友達言葉」が使われています。
タメ口の用法・使い方
タメ口の使い方をまとめて例示します。
「タメ口でしゃべる」「タメ口でいいよ」などと使われます。
また、
「タメ口をきく」「タメ口をたたく」「タメ口をつかって良いよ」など。
タメ口の事例です。
「お前は良い奴だ」
「君は良い子だね」
「今日は晴れるみたいだよ」
タメ(同じ年)
「僕と君ってタメだったんだね」
「タメならそう言ってくれよ」
感じのいい人には、
共通した「言い方」の特徴があるようです。
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まとめ
タメ口(タメぐち)とは、相手を対等として扱った話し方で、敬語や「~です」「~ます」といった丁寧語を使わず、なれなれしく話すことです。
基本的に相手に対して対等な立場で行う話し方で、親しい人同士での話し方と言えます。
「タメ」という言葉は、もともと博打用語で「サイコロ」の「ゾロ目(同目)」を意味すると言われています。
語源は賭博のサイコロなのです。
タメ口は相手の受け取り方、認識の違いで、仲の良い間柄の親しげな言い方ではなく、いやに馴れ馴れしいだとか、軽んじた物言いだとか、生意気な言葉遣いとか、はたまた礼儀知らずな物言いとか反感を買うことがあります。
タメ口で話せる相手というものはそれだけ親密な関係が築けているからこそできると言えます。
普段何気なく使っている言葉も、タメ口になっていることもあるかもしれません。
最近ではあまりタメ口をそれほど気にする人も少なくなっているようにも思いましが、
敬語文化の日本では、言葉遣いには注意が必要です。
最後までご覧いただきありがとうございました。