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喪中のお正月のタブーいろいろ。初詣や正月飾り、お年玉、どうしよう!

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喪中のお正月

「喪中って、お正月どう過ごせばいいの?」
年末年始が近づくと、そんな疑問がふと浮かんできますよね。
初詣はダメ?お年玉は控えるべき?正月飾りは…片付けておく?
ルールのようで実はあいまいなマナーが多くて、ちょっと戸惑ってしまう方も多いはずです。

この記事では、「喪中 お正月 タブー」をテーマに、避けた方がいい行動から、OKなケース、宗教や地域による違いまで、知っておきたいポイントを分かりやすく&丁寧に解説します。
「これってどうするべき?」が「なるほど、そういうことか〜!」に変わるはず。
肩の力を抜きつつ、大切な人への思いやりも忘れない、そんな年末年始の過ごし方を一緒に考えてみましょう♪

喪中とは?意味と期間

「喪中(もちゅう)」とは、大切な家族や近しい親族が亡くなったあと、故人を偲び、日常生活を少し控えめに過ごす期間のことを指します。いわば“心の静養期間”のようなものですね。

一般的に、喪中の期間は**1年(12〜13か月程度)**とされていますが、厳密には故人との関係によって異なります。たとえば、両親や配偶者といった近親者であれば1年間が基本ですが、祖父母や叔父叔母の場合は3か月〜6か月ほどにする場合もあります。

ただし、これは法的なルールではなく、あくまで慣習的な考え方です。家族の考え方や宗派、地域によって違いがあるため、「うちはこうだったけど?」ということもよくあります。要は、“故人への思い”を大切にすることが一番なんです。

喪中に迎えるお正月の考え方

さて、そんな喪中に差しかかるお正月。ここで気になるのが、「お祝いムードの正月をどう過ごせばいいの?」という問題です。

基本的に、喪中の期間中は祝いごとを避けるのがマナーとされています。これは、お正月が「新年の喜びを寿ぐお祝い行事」であるため、喪に服している間に祝うのはふさわしくない…という考え方からきています。

たとえば、晴れ着を着てにぎやかにおせちを囲んだり、盛大に新年会を開いたりするのは避けた方がいいとされています。でも、日常生活そのものを自粛する必要はないので、ごく普通にお雑煮を食べたり、家族で静かに過ごしたりするのは問題ありません。

現代では、「心の区切りがついたなら無理に我慢しすぎなくてもいい」という風潮も広がっています。ただ、気になる場合は、親戚や年長の家族に一言相談しておくと安心ですね。

喪中で避けるべきお正月の行動とは

では、喪中のときに具体的に「避けた方がいい」とされているお正月の行動って何でしょうか?代表的なものはこちらです👇

正月飾りの設置

門松やしめ縄などの正月飾りは、神様をお迎えするためのもの。喪中は神様をお迎えする“晴れの日”を避けるという考え方から、飾らないのが一般的です。

初詣や神社へのお参り

喪中に神社へ参拝するのはタブーだと思っている人も多いですが、これは宗教や宗派によって違います。仏教では問題ないとされていますが、神道では「忌中(亡くなってから49日間)」は神社への参拝を控えるべきとされています。

お年玉のやり取り

子どもたちにとってはビッグイベントですが、これも“祝い事”に分類されるため、避けるべきか悩ましいところ。ただし、実際には「新年のご挨拶として、気持ちだけ渡す」という家庭も多く、形式よりも“気遣い”を大切にする傾向があります。

こうした行動は「絶対ダメ!」というわけではなく、あくまで「控えるのが望ましい」というレベルのもの。大切なのは、自分の気持ちと周囲への配慮のバランスなんです。

喪中の初詣はしてもいい?

「喪中だけど、初詣って行っていいの?」という疑問、実はとても多いんです。
結論から言うと、行っても大丈夫なケースもありますが、注意が必要です

まず、宗教によって考え方が違います。たとえば仏教では、初詣に行くこと自体を特に禁じているわけではありません。亡くなった方を偲びながら新しい年を迎えることは、むしろ自然なこととされています。

ただし、神道の場合は少し違います。神道では「忌中(49日間)」のあいだは、穢れ(けがれ)があるとされており、神社への参拝は控えるのが基本とされています。なので、忌中が明けていれば初詣に行くのもOKというのが一般的な判断です。

また、どうしても気になる場合は、参拝ではなく「感謝や報告のために静かにお参りする」という姿勢を持つのがおすすめ。新年早々、「あれ、行って良かったっけ…」と気になってしまうくらいなら、1月中旬〜下旬にずらして行くのも一つの方法ですよ。

喪中に正月飾りはNG?その理由

お正月が近づくと、街のあちこちに門松やしめ飾りが並び始めますよね。でも、喪中のときはこれらの正月飾りは控えるのがマナーとされています。

その理由は、門松やしめ飾りが“年神様”を家にお迎えするためのものだから。お正月は新年の神様を迎え、福を授かる行事なんですね。しかし喪中の期間は、「死」に関することで神様を迎えるのはふさわしくない、という古くからの価値観があるのです。

特に神道の考え方では、「死」は穢れとされ、神聖な場(=神社や家庭に迎える神様)に持ち込むことは避けるべきだとされてきました。

ただし、近年ではそこまで厳格に考えず、「故人に配慮して静かに過ごそう」という考え方に変わってきています。たとえば、「松飾りはやめるけど、花を飾る程度にとどめる」「玄関先を掃除して清々しく保つ」など、自分なりの“静かな年越しスタイル”を選ぶ人も増えています。

喪中とお年玉|渡してもいい?

お年玉って、子どもたちにとっては一年でいちばんワクワクするイベントかもしれませんよね。とはいえ、喪中となると「これって渡してもいいのかな?」と悩んでしまうのも無理はありません。

基本的には、お年玉は“祝い事”とされるため、喪中の間は控える方が無難とされています。ですが、これもまた厳格なルールではなく、家族間や地域によって対応はさまざまです。

たとえば、「表書きを“お年玉”ではなく“おこづかい”に変える」、「紅白のぽち袋を避けて無地や地味な袋にする」など、ちょっとした工夫でマナーを守りつつ気持ちを伝えることも可能です。

また、「今は喪中だから、後日改めて渡すね」と言葉を添えるだけでも、十分に思いやりは伝わりますよ。
大切なのは、子どもたちの気持ちを大切にしつつ、故人への配慮も忘れないことなんですね。

喪中でも年越しそばを食べることができます。
年越しそばや、おせち料理とお雑煮については、こちらの記事に詳しくまとめています。

年賀状との違いと寒中見舞いのマナー

喪中になると、「年賀状ってどうすればいいの?」と悩みがちですが、実はこれ、とても大切なマナーのひとつなんです。

まず基本ルールとして、喪中の人は年賀状を出さないのが一般的です。なぜなら、年賀状は“新年を祝う挨拶状”だから。「喪に服している=祝い事を控えている」という立場からは、出さないのが自然なんですね。

でも、「それじゃあ何も出さないの?」というと、そうではありません。その代わりとして使われるのが、寒中見舞いです。

寒中見舞いとは?

寒中見舞いは、1月7日(松の内明け)〜2月初旬(立春前)までに出す季節の挨拶状です。喪中の報告や感謝、相手への気遣いを伝えるために使われます。

たとえば、以下のような文面がよく使われます:
「喪中につき年始のご挨拶は控えさせていただきました。寒さ厳しき折、ご自愛くださいませ。」
このように、祝わずに思いを伝える手段として、寒中見舞いはとても便利で丁寧な方法なんです。

喪中でも新年の挨拶はしていい?

年賀状を控えるとしても、「あけましておめでとうございます」と口で挨拶するのもNG?と心配になりますよね。

結論としては、目上の人や親しい人との会話の中での新年の挨拶はOKなケースもあります。ただし、「あけましておめでとうございます」という祝賀の言葉は避けて、代わりにこんな言葉を使うと安心です:

  • 「今年もどうぞよろしくお願いいたします」
  • 「新しい年を穏やかに迎えられますように」
  • 「本年も変わらぬお付き合いをお願いいたします」

特に職場やご近所など日常的に顔を合わせる人には、全く挨拶をしないのも不自然です。“祝い”ではなく“感謝や礼儀”の気持ちで挨拶するというスタンスが大切なんですね。

宗教や宗派による違いと注意点

喪中の過ごし方やマナーは、実は宗教や宗派によって大きく違いがあります。だからこそ、「うちはOKだったけど、あっちはNGだった…」という話もよく聞きます。

たとえば、仏教では故人を偲ぶ気持ちを大切にする考えが中心なので、初詣やお年玉などに特別な禁止はありません。ただし、法要や行事と重なるときはそちらを優先することが多いです。

一方、神道では「死=穢れ」という考え方が根本にあるため、喪中の期間中(特に忌中)は、神社への参拝や祝い事を避けるのが基本です。年神様を迎える行事(正月飾り・初詣)にも慎重な姿勢が求められます。

また、キリスト教では喪に服すという明確な制度がないため、個人の信仰や家族の方針に委ねられることが多いです。こうした違いを理解しておくと、自分や相手の立場に配慮しやすくなります。

地域差によるマナーの違い

喪中に関するマナーは、実は地域によって微妙に違いがあるってご存じでしたか?日本全国どこでも同じ…と思いがちですが、風習や考え方には意外とバリエーションがあります。

たとえば、関東では比較的マナーを厳密に守る傾向があり、年賀状や正月飾り、初詣なども「喪中なら控える」が基本。一方、関西や一部の地方では「故人を偲びつつも、通常通り過ごす」という考え方が根づいている地域もあります。

また、親戚づきあいが密な地域では、近所の方とのやりとりやおすそ分け文化など、気を配る場面が多くなるため、より慎重な対応が求められることも。

こうした地域差に戸惑ったら、迷ったときは年長者や地元の慣習をよく知る人に相談するのが一番安心です。「うちの地域ではこうするのが普通だよ〜」という生きた情報は、何より頼りになりますからね。

喪中の時に避けたい言葉や表現

喪中の相手に対しては、何気ない一言がグサッと刺さってしまうこともあります。だからこそ、言葉選びにはちょっとだけ気をつけたいところです。

たとえば、「明けましておめでとうございます」「お祝い」「おめでたいことですね」など、“お祝い系”のワードは避けるのが基本。代わりに、「寒さ厳しい折、ご自愛くださいませ」「本年もどうぞよろしくお願いいたします」といった、穏やかで心を寄せる表現が好印象です。

また、「お正月はどこ行くの?」や「楽しい年になりそうですね!」といった言葉も、喪中の方にはちょっとデリカシーがないかもしれません。こうしたときは、相手の気持ちに寄り添うトーンを大切にしてくださいね。

言葉って、ほんの少しの工夫で優しさがグッと伝わります。逆に、無意識の一言で相手を傷つけてしまうこともあるので、年末年始は「静かに思いやる気持ち」を持っていたいですね。

喪中の気遣いを伝える挨拶文例

喪中のときや、喪中の方に向けての挨拶文、どう書けばいいのか悩みますよね。でもご安心を。気遣いが伝わる一言を添えるだけで、印象はグッとよくなります。

たとえば、自分が喪中の場合はこんな文例が使えます:

喪中につき年頭のご挨拶は控えさせていただきます。寒さ厳しき折、皆さまのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

喪中の相手に出す場合はこんな感じ:

ご服喪中と伺いましたので、新年のご挨拶は差し控えさせていただきます。本年も変わらぬご厚誼のほど、よろしくお願い申し上げます。

どちらにも共通して言えるのは、祝うのではなく、“思いやる”言葉に置き換えるということ。
文章の中で大切なのは、「静かな気持ちで、あなたを思っていますよ」という心を込めることです。

現代における喪中マナーの変化

近年では、喪中のマナーも少しずつ柔軟になってきていると感じます。昔のように「絶対にこうでなければいけない!」というよりも、個人や家庭の考え方を尊重するケースが増えてきました。

たとえば、「お年玉はなし!」ではなく、「袋を変えて渡す」などの工夫が増えたり、「初詣も混まない時期に行くならいいかな」という柔らかい判断もよく見られます。

これは、家族構成や信仰、ライフスタイルの多様化が進んだ現代だからこそ。もちろん、伝統的なマナーを守るのも大切ですが、それに縛られて無理をするよりも、“心を込めた対応”を大切にする流れになってきているのです。

つまり今は、“喪中=我慢”ではなく、“喪中=思いやり”の時代。自分の気持ちと、周囲への気配り。その両方をバランスよく考えていくことが、いちばん自然なマナーになってきているのではないでしょうか。

喪中と忌中に違いについては

✅まとめ

  • 喪中とは、故人を偲び祝い事を控える期間のこと。一般的に1年間とされます
  • 喪中のお正月は、正月飾りや初詣、お年玉などのお祝い行事は控えるのがマナー
  • 宗教や宗派によってルールが異なり、仏教では比較的柔軟、神道では慎重な傾向
  • 寒中見舞いで気持ちを伝えたり、新年の挨拶を言い換える配慮が大切
  • 地域差や家族の考え方もあり、形式より「心のこもった対応」が重視される流れに
  • 現代では無理に我慢せず、相手と自分の気持ちのバランスを考える柔軟な対応が◎

最後までご覧いただきありがとうございました。

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