紫蘇は夏の終わりに花芽をつけ始め、花が順次咲いていきます。
しそ(紫蘇)は葉っぱだけではありません。
しその花も実もおいしく食べることができます。
しそは成長に応じて、しその葉、花穂、しその実とすべてが食べることのできる食材です。
この記事では、しその花である花穂紫蘇と実である穂紫蘇について調べています。
紫蘇(しそ)の花は食べられる?
「紫蘇の花って食べられるの?」と聞かれると、意外に知られていないのですが、実はしその花もちゃんと食べられるんです!
花が咲くと葉が硬くなるから「もう食べ頃を過ぎたのかな」と思いがちですが、花の部分にも立派な使い道があるんですよ。香りもよく、料理のトッピングや飾りとして使えば、グッとおしゃれ度がアップします。しかも、食用花としても栄養価があるうえ、風味も爽やかなので、薬味としても◎。
特に和食の分野では、天ぷらやお刺身の添え物、薬味としての利用が定番です。紫蘇の花が咲いてしまったからといって捨てるなんて、もったいなさすぎます!
穂紫蘇(ほじそ)とは何か
「穂紫蘇(ほじそ)」という名前、聞いたことありますか?これは紫蘇の花が咲く前後にできる、花穂(かすい)と呼ばれる部分のことです。見た目は、細長い軸に小さな花が並んで咲いている“しそ版えんぴつキャップ”みたいな感じですね。
穂紫蘇は、しその花が密集して付いている部分で、見た目にも美しく、香りも非常に強いのが特徴です。花が完全に咲ききる前の、まだつぼみが残っているくらいのタイミングが、一番おいしいとされています。
穂ごとお刺身に添えたり、醤油に浸して香り醤油にしたり、料理のアクセントとしてよく使われます。意外と知られていませんが、プロの料理人も積極的に使う高級食材なんです。
紫蘇の花と穂紫蘇の違い
では、「紫蘇の花」と「穂紫蘇」、何が違うのでしょう?ざっくりいうと、“紫蘇の花”は一輪の花そのものを指すのに対して、“穂紫蘇”はその花が並んで付いている茎ごとの状態のことを指します。
つまり、花という“パーツ”と、穂という“まとまり”という感じですね。たとえば、バラの花びらとバラの花束みたいなイメージです(だいぶ違うけど伝わってほしい…!)。
使い方にも違いがあります。紫蘇の花単体は天ぷらやトッピングに向いていますが、穂紫蘇はそのままかじったり、醤油漬けなどに使われることが多いです。
どちらも風味豊かで、食卓に“季節感”を添えてくれる、名脇役的存在。見かけたらぜひ一度、試してみてくださいね。
花穂紫蘇

穂紫蘇

紫蘇の花の味と香りの特徴
紫蘇の花は見た目が可愛らしいだけでなく、ちゃんと紫蘇らしい風味と香りを持っています。でも、葉の部分と比べると少し印象が違うんです。
香りはやや繊細で、葉よりも柔らかく上品な香気が漂います。ほんのり甘くて、どことなくハーブティーのような優しい香りがするという方も。味に関しては、苦味や辛味はほとんどなく、クセが少ないのに紫蘇の風味がちゃんと感じられるという、まさに“使いやすい薬味”。
食感も葉に比べてふわっとしているので、サラダや冷奴のトッピング、または天ぷらにすると香りが立ってとても美味しいです。花だからって侮るなかれ。ほんの少し添えるだけで、料理全体の印象がぐっと格上げされますよ!
穂紫蘇の食べ方・使い方
穂紫蘇は「え?このまま食べていいの?」って思うかもしれませんが、ちゃんと食べ方があるんです。使い方を知っておくと、一気に料理上手っぽさが出ちゃいますよ。
穂紫蘇の王道の使い方
- 刺身の添え物にそのまま:見た目も香りもアップ!醤油につけて花をこすり落として食べるのが通。
- 醤油漬け:穂ごと醤油に漬けて、白ごはんにちょんと乗せれば、もうそれだけでごちそう。
- 味噌和えや梅肉和え:刻んで調味料に混ぜると風味のアクセントに。
穂紫蘇の食べるコツ
軸は少しかたいので、花部分だけをしごいて落として使うのがベスト。しその風味がしっかりしているので、少量でも香りの存在感が抜群です。実は、冷奴・卵かけご飯・納豆などのシンプルな料理にもすごく合います。
料理にちょっとひと手間加えたい時、穂紫蘇は間違いなく“技あり”食材ですよ!
花が咲いた大葉は食べられるのか
「うちのベランダのしそ、花が咲いちゃった…もう葉っぱはダメ?」という声、よく聞きます。でもご安心を。花が咲いたからといって、葉っぱが毒になるわけではありません!
ただし、ポイントは“食べにくくなる”ということ。花が咲いた後の葉は、繊維が太くなって硬くなりやすく、香りも少し飛び気味。やわらかくて香りの強い若葉に比べると、どうしても食感や風味が落ちるんです。
でも、全く使えないわけじゃありません。たとえば、
- 加熱調理(炒め物・揚げ物)に使う
- 刻んでふりかけや混ぜご飯に活用する
といった方法なら、十分おいしくいただけます。また、葉が硬くなってきたら花や穂の部分を主役にシフトするのも一つの手。葉と花のバトンタッチ、ですね。
紫蘇の花の保存方法
紫蘇の花はとっても繊細。時間が経つと香りが飛びやすく、見た目もしおれやすいので、収穫や購入後はなるべく早く使うのがベストです。でも、すぐに使いきれないときもありますよね。そんなときのために、正しい保存方法を知っておくと安心です。
冷蔵保存の場合
- 穂紫蘇は洗わずに湿らせたキッチンペーパーで包む
- ラップまたは保存袋に入れる
- 冷蔵庫の野菜室で保存(目安は2〜3日)
香りをできるだけ長持ちさせたい場合は、乾燥させないことがカギです。お花なので、まさに“水分命”ですね。
冷凍保存の場合
正直、花の繊細さを考えると冷凍はあまりおすすめではありません。が、「どうしても保存したい!」という場合は、
- 花をしごいて軸を取り除く
- 小分けにしてラップ&冷凍保存袋へ
- 使うときは自然解凍し、加熱料理に使う
といった方法も可能です。香りは多少落ちますが、味噌汁や炒め物の香り付けにはまだまだ活躍してくれますよ。
紫蘇の花の栄養と健康効果
紫蘇の葉の栄養価が高いのはよく知られていますが、花や穂の部分にもちゃんと健康効果があるんです!
主な成分と効果
- ペリルアルデヒド:しその独特な香りの元で、殺菌・防腐作用があります
- ロズマリン酸:ポリフェノールの一種で、抗酸化作用・アレルギー緩和効果が期待されています
- ビタミンC・カリウム・カルシウムも微量ながら含まれます
さらに、香り成分にはリラックス効果や食欲増進効果もあると言われていて、暑い季節の体調管理にもぴったり。少量でも“風味と栄養のダブルパンチ”を与えてくれる、まさに名脇役です。
「花=飾り」だけじゃない、立派な栄養食材としてぜひ注目してあげてくださいね!
紫蘇の花のおすすめレシピ
「穂紫蘇や紫蘇の花を手に入れたけど、どう使えばいいの?」という方のために、簡単で美味しいおすすめレシピをいくつかご紹介します!
穂紫蘇の醤油漬け
材料
- 穂紫蘇:5本ほど
- 醤油:大さじ2
- みりん:小さじ1
作り方
- 穂紫蘇をさっと洗って水気を取る
- 花を指でしごいて外し、調味料と一緒に小瓶で漬ける
- 半日〜1日置いて完成!
冷奴、白ごはん、焼き魚にちょんとのせるだけで、ワンランク上の味わいに。
紫蘇の花の天ぷら
衣をサクッとつけて揚げると、香りが引き立って美味しさ倍増!花のふわっとした食感と香りが口の中で広がります。塩で食べると、お店の一品のような高級感すら出ますよ。
穂紫蘇や花は、小さくて扱いづらそうに見えて、実は万能。ぜひ気軽にチャレンジしてみてくださいね。
紫蘇の花の旬と収穫時期
紫蘇の花が見られる時期は、**夏の終わりから初秋(8月下旬〜10月上旬)**にかけて。この頃になると、紫蘇がグングン育ち、花を咲かせ始めます。葉がしっかり育った後に花がつくので、花の出現は“しそのシーズンの終盤戦”とも言えるタイミングですね。
特に穂紫蘇として収穫するなら、花が咲き始めて3〜5日目くらいがベスト。この時期は花もまだ開ききっておらず、香りも豊かで、食感もやわらかいという最高の状態なんです。
収穫が遅れると、花が散り、実が硬くなってきてしまうのでご注意を。風味も少しずつ落ちていきますので、見つけたら“今が旬!”と迷わず摘んでOKです。
旬の時期には、直売所や産直コーナーなどで新鮮な穂紫蘇が手に入ることも。見つけたらぜひ手に取ってみてくださいね!
紫蘇の花の下処理方法
「食べられるのはわかったけど、どうやって使えばいいの?」という方のために、ここでは紫蘇の花や穂紫蘇の下処理のコツをご紹介します。
穂紫蘇の場合(穂ごと使用 or 花を取る)
- 軽く洗う(汚れがあれば水でさっと流す)
- キッチンペーパーで水気をふき取る
- 花の部分だけを使う場合は、指で穂をしごくようにして花をこそげ取る
この花の部分を「花穂じそ」とも呼びます。しごいた花はすぐに使ってもいいし、醤油や味噌と和えても◎。
花のみの場合(単体で使用)
- 小さな花だけを選んで摘む
- 軽く水洗いし、キッチンペーパーで丁寧に水気を取る
- すぐ使わない場合はラップで包んで冷蔵保存(早めの使用が理想)
紫蘇の花は香りが命なので、加熱せずそのまま使うレシピとの相性が抜群です。新鮮なうちに、ぜひその華やかさと香りを堪能してくださいね。
紫蘇を育てるときの注意点(花の摘心など)
しそを家庭菜園で育てていると、「花が咲いちゃった!どうしよう!?」と焦ることがありますよね。でも、これにはちゃんとした対処法があります。
しそは、花が咲くと葉がかたくなったり、株の成長が止まったりする性質があります。なので、花芽が出る前に“摘心(てきしん)”するのがポイント。摘心とは、茎の先端を摘み取って横の芽を育てることです。こうすることで、葉がより茂り、長く収穫を楽しめるようになります。
とはいえ、「花も使ってみたい!」という場合は、あえて咲かせて花や穂紫蘇を収穫する楽しみ方もアリ。摘心するかしないかは、どこを楽しみたいかによって決めてOKです。
また、紫蘇はこぼれ種で翌年も育つほど生命力が強い植物。花を咲かせたあとに種を採っておくと、翌年はもっと紫蘇ライフが充実するかもしれませんよ♪
紫蘇(しそ)に花が咲く
長い歴史を持つ紫蘇(しそ)は、日本の気候に適していて、特に手間をかけることなく成長します。
草丈は約10〜30cmの一年草です。
種まきは4月末から6月末にかけて行い、間引きをしながら育てます。
本葉が10枚程度になった頃から収穫が始められます。
そして、9月初旬から中旬になると花芽が付き、茎が伸び花穂となって花が咲きます。
しその花は、稲穂のように花穂の軸に沿って小さな花がたくさんつきます。
赤紫蘇は紫色の花、青紫蘇つまり大葉の花は白色です。
紫蘇(しそ)は昼が短く夜が長くなると花を咲かす短日性の植物です。
しその花の咲く時期
夏の終わり、9月の上旬頃からしその花穂がつき始め、花をつけ始めます。
夏から秋にかけて、日が短くなると花が咲く植物です。
花穂に花が咲いたあとやがて実をつけます。
✅ まとめ
紫蘇の花は、可愛いだけじゃなくて、しっかり食べられる頼れる存在でしたね!最後にポイントをギュッとまとめます。
- 紫蘇の花は薬味や天ぷら、醤油漬けなどに使える食用花
- 穂紫蘇は花が並んだ茎全体で、香りが強く高級食材としても使われる
- 花が咲いた大葉も加熱調理すれば美味しく食べられる
- 紫蘇の花には殺菌・抗酸化・リラックス効果などの栄養メリットがある
- 保存は湿らせたペーパー&密封で冷蔵が基本。冷凍も可能
- 自家栽培では摘心のタイミングや収穫時期に注意して長く楽しむのがコツ
ちょっとした薬味としてだけでなく、料理をぐんと引き立てる存在として、ぜひ紫蘇の花を取り入れてみてくださいね!
最後までご覧いただきありがとうございました。