食べ物

大葉(オオバ)と紫蘇(シソ)の違いは名前だけ。香味野菜として使う青ジソの葉は大葉です。

本サイトのコンテンツには広告を含む場合があります

大葉

「大葉(オオバ)」
「紫蘇(シソ)」

スーパーで「しそ」と「大葉」、2種類並んでいるのを見て「え?どっちがどっち?」って思ったことありませんか?
しかも、「青じそ」とか「赤じそ」とか、名前だけでややこしさ倍増…。
実は、これ全部“しそ界の親戚関係”みたいなもので、それぞれちゃんとした役割や特徴があるんです。

本記事では、大葉としその違いをはじめ、青じそと赤じその見分け方、味や香り、栄養や使い方、さらには保存方法や育て方まで、とことん詳しく解説していきます。
ちょっとした雑学から、料理にすぐ使える知識まで盛りだくさん!

しそのモヤモヤがスーッと晴れて、「あ〜、なるほど!」と納得できること間違いなしですよ。

それでは、さらに詳しく説明していきますね!

「大葉」と「シソ(紫蘇)」の違い

「大葉としそって同じじゃないの?」と思う方、多いですよね。実は、ほぼ同じなんです。ただし、呼び方にちょっとした違いがあります。

「しそ」は植物全体を指す名前で、植物としての正式名称です。一方「大葉」は、しその中でも特に青じその葉っぱ部分のこと。つまり、スーパーでよく見かける緑色の葉っぱ、それが「大葉」なんです。なので、「大葉=しその葉の部分」と覚えるとスッキリしますよ。

もともとは業者間の流通で区別するために使われていた呼び名ですが、今では一般の消費者の間でも「大葉」という言い方が定着しています。料理のレシピでも「大葉」と書かれていることが多いですね。

つまり、しその一部が「大葉」で、すべての大葉はしそだけど、すべてのしそが大葉ではない、というちょっとややこしい関係なんです。

この違いを知っておくと、料理の場面でも自信を持って「これ大葉ね!」と言えますよ。

大葉の名前の由来

「なんで“大葉”って名前なの?」と疑問に思ったことありませんか? 実はこの名前、ちゃんとした由来があるんです。

元々、しそは「芽じそ」「穂じそ」「花しそ」などいろんな部分が料理に使われてきました。その中で、葉の部分が特に大きく、扱いやすかったことから、「大きい葉」→「大葉」と呼ばれるようになったと言われています。

この「大葉」という名前は、特に昭和の後半になってから市場での流通名として使われ始めたんです。
青ジソは葉だけでなく、実、芽、穂といった様々な部分が食用として利用されています。
昭和36年(1961年)ころ、青ジソを「芽」の部分と「葉」を区別して売る必要に迫られ、葉を束ねたものを「大葉」という商品名で販売したのがきっかけだといわれています。
静岡のつま物生産組合が名付けたといわれています。
売れ行きも良かったのか、青ジソの葉は、それ以来「大葉」という名称が広まり、現在では定着していますね。

ただし、現在、青ジソを「シソ」と呼ぶ地域と「大葉」と呼ぶ地域と、2つの呼び方が混在している地域があります。

飲食店や青果市場で「しその葉」と言うよりも「大葉」と呼んだほうがパッと伝わる、という背景もあったようですね。

なので、大葉というのは商品名として広まった言葉で、植物名ではないんですよ。
ちょっと豆知識として覚えておくと、話のネタにもなります!

しそ全体の分類

さて、ここでちょっとしその全体像を見てみましょう。実は「しそ」って、種類がいくつかあるんです。

しそは「シソ科シソ属」に属する植物で、大きく分けると「青じそ」と「赤じそ」の2種類があります。この2つの色の違いは、含まれるアントシアニンという色素の量によるものです。

さらに、「青じそ」と「赤じそ」にはそれぞれ細かい用途や品種の違いもあります。たとえば、青じそには「大葉」「芽じそ」「穂じそ」などの使われ方があり、赤じそには「赤梅酢漬け」や「しば漬け」などに使われるケースが多いです。

なので、「しそって一種類じゃないんだ!」と知っておくと、料理の幅もぐんと広がりますし、スーパーで選ぶときにも役立ちますよ。

青じそとは

「青じそ」は、その名の通り緑色の葉を持つしそのことです。私たちが普段、スーパーや八百屋さんでよく見かけるのがこの青じそですね。一般的には「大葉」として売られていることが多いです。

この青じそ、なんといっても特徴は爽やかな香りとピリッとした辛み。食欲が落ちがちな夏場にもぴったりの香味野菜として知られています。刻んで薬味にしたり、巻き物にしたり、天ぷらにしたりと、和食には欠かせない存在です。

さらに青じそには、βカロテンやカルシウム、鉄分などの栄養も含まれていて、実は体にもとってもいいんです。1枚じゃ効果は小さいかもしれませんが、ちりも積もれば山となる。日々の食事に少しずつ取り入れていきたいですね。

ちなみに、葉がやわらかくて鮮やかな緑色をしているものが新鮮な証拠ですよ!

赤じそとは

対して「赤じそ」は、紫がかった深い赤色の葉を持つしそのことです。こちらは青じそと比べるとちょっと存在感が強め。香りもややクセがあって、好みが分かれるところです。

ただし、この赤じそ、梅干しやしば漬け、ゆかり(ふりかけ)などの加工食品に欠かせない名脇役なんです。あの美しい赤紫色は、赤じその天然の色素「シソニン(アントシアニンの一種)」からきています。

また、赤じそにもポリフェノールやビタミンKといった体に嬉しい成分が豊富に含まれています。ただし、葉はちょっとかためで、そのまま食べるよりも加工して使われることが多いですね。

夏になると束で売られることも多く、梅仕事をする人にはおなじみの存在かもしれません。

青じそと赤じその使い分け

「じゃあ、青じそと赤じそ、どうやって使い分ければいいの?」というのが次のポイントです。

まず、青じそは“生食向き”。香りがさっぱりしているので、刺身のつまや冷ややっこ、うどんの薬味などにぴったりです。サラダやパスタに加えると、意外と洋風にも合いますよ。

一方、赤じそは“加工向き”。梅干しの色付けや、赤じそジュース、ふりかけなどに使われることが多く、加熱や漬け込みに適しています。色素が出やすいという性質を活かした使い方が主流なんです。

つまり、料理のスタイルや目的に合わせてしそを選ぶと、より美味しく、彩りも良く仕上がります。まさに“しそ使い”は料理上手の第一歩ですね。

大葉の主な使い方

大葉って、見た目は地味だけど、使い道はとっても華やかなんです。和食のあちこちに顔を出してくれる、まさに万能選手。

まず定番なのが刺身のつま。実はこれ、見た目だけじゃなく、しその抗菌作用を利用して鮮度を保つ意味もあるんですよ。そして、刻んでご飯に混ぜれば、青じそごはんに早変わり!食欲がない日でもモリモリ食べられちゃいます。

他にも、肉や魚を包んで揚げたり焼いたりするレシピも人気です。豚肉で大葉とチーズを巻いて焼くと、もう白ごはん止まりません…!また、納豆に入れるだけで風味アップ。冷奴やパスタにも相性バツグンです。

個人的には、夏場のそうめんに刻んだ大葉とミョウガをのせると、爽やかさが100倍増しになるのでおすすめですよ!

赤じその主な使い方

赤じそは青じそと違って、ちょっと手間がかかるけど存在感抜群の使い方が多いです。

代表的なのが梅干しの色付け。赤じそは塩でもんでアクを抜いたあと、梅干しと一緒に漬けることで、あの美しい赤色を出してくれます。また、梅酢に赤じそを加えて「ゆかり」というふりかけを作るのも定番ですね。市販のゆかり、実は原材料を見ると「赤じそ」と書いてあります。

最近では赤じそジュースも人気です。酸味と甘さがクセになる味で、暑い夏のドリンクにぴったり!作り方も意外と簡単で、赤じそとクエン酸(またはレモン汁)、砂糖、水を煮詰めるだけ。映える赤紫色がテンション上がりますよ〜。

その他、しば漬けや、しその葉の天日干しなど、保存食としても活躍しています。



香りや味の違い

しその魅力はなんといってもあの独特な香りとさっぱりした味わい。でも、青じそと赤じそではその印象が結構違うんです。

青じその香りは、爽やかでちょっとミントっぽい清涼感があります。これは「ペリルアルデヒド」という成分によるもので、鼻に抜けるような香りが特徴です。一方で、赤じその香りはもう少し強めで、少し土っぽさというか“しそ感全開”な濃い香りなんですよね。

味の面では、青じそは生食に向くように、シャキッとしていてほんのりピリ辛。一方で赤じそは、生で食べるとちょっと渋みがあり、葉もかため。加熱したり、塩もみしたりして加工すると、その香りがまろやかになり、味に深みが出ます。

つまり、香りと味の“キャラ設定”が違うので、同じ「しそ」でもシーンに応じてしっかり使い分けるのがコツです。

栄養成分の違い

しそって、実は薬味だけじゃもったいないくらい栄養豊富なんです。ここでは、青じそと赤じその栄養の違いに注目してみましょう。

まず青じそ。注目成分はβカロテン。これは体内でビタミンAに変わり、皮膚や粘膜の健康維持に役立つ栄養素です。さらに、ビタミンK、カルシウム、鉄分、食物繊維も豊富で、ちょっと葉っぱ1枚でここまで栄養が詰まってるの!? って驚きレベルです。免疫力UPや貧血予防にも効果的とされていて、まさに“緑のスーパーフード”。

一方、赤じそは、なんといってもアントシアニン(シソニン)の宝庫!この赤紫色の色素は抗酸化作用が強く、アンチエイジングや目の健康にいいとされています。加えて、クエン酸やロズマリン酸も含まれていて、疲労回復やアレルギー症状の緩和にも効果が期待されています。

どちらも、香りだけじゃない“内側からのキレイ”をサポートしてくれる存在なんですね。

保存方法の違い

「しそってすぐしなびちゃうんだよね…」って思ったこと、ありますよね。実はちょっとした工夫で、長持ちさせることができるんです!

青じその場合は、洗わずに軽く湿らせたキッチンペーパーで包んで、密閉容器か保存袋に入れて冷蔵庫へ。これで約1週間は持ちます。さらに、コップに水を入れて、茎を浸けて冷蔵庫に立てて保存する“花瓶スタイル”もおすすめ。毎日水を替えれば、2週間ほどピンピン保てます!

赤じそは、主に大量購入して加工に使われることが多いので、塩もみして保存するのが基本。しっかり塩でもんでアクを抜いた後、冷凍保存もOK。色や風味もそこそこ残るので、梅干しやふりかけに使いたいときに便利です。

どちらも“鮮度と湿度”の管理がカギ!すぐに使わないときは、冷凍や塩もみでの保存をぜひ試してみてくださいね。

しその旬と出回り時期

しそは通年で手に入りますが、本来の旬は夏。とくに6月〜8月が最盛期で、この時期のしそは香りが格別です!

青じそは、ビニールハウス栽培などで1年中出回ってはいるものの、夏に採れた露地ものは葉が大きくて香りも濃厚。冷やし中華やそうめんにぴったりな季節ですね。

赤じそは、6月〜7月のごく限られた時期にしか市場に並ばないレアキャラ。梅の収穫時期と合わせて出回るので、梅干しを漬ける人たちにとっては“この時期を逃すとダメ!”な存在です。お店によっては事前に予約しないと手に入らないことも。

なので、しその香りを楽しむなら“夏が旬”と覚えておくと便利。季節の食材を取り入れると、食卓もぐっと華やかになりますよ。

シソの種類と特徴

・えごま
・芽じそ
・花穂じそ
・しその実

えごま

えごまの葉は見た目は大葉によく似ていますが、大葉は輪郭がギザギザしているのに比べ、えごまは丸みを帯びています。
また、えごまには独特の香りはゴマに似た風味があり味も苦く感じます。

食べるとその違いがよくわかります。

葉の食べ方としては、焼き肉でサンチュの代わりにえごまを使用して肉を包むという方法が有名です。韓国料理でよく使用されます。

実はつぶつぶがけしの実に似ていて、ゴマに似た香りが強く感じられます。
食感と香りのから、ゴマのように料理に振りかけて楽しむことができます。

また最近の健康ブームで注目されているのが、えごま油です。
血中脂質のバランスを整えてくれる働きがあるため、健康効果が期待されています。

芽ジソ

芽ジソは文字通り発芽したばかりの若いシソの芽のことを指します。

青ジソと赤ジソの芽を区別するため、青じその芽は「あおめ(青芽)」、
赤じその芽は「むらめ(紫芽)」と呼ばれます。
1cmほどの小さなサイズで、
食べ方としては刺身の付け合わせや薬味として使われることが多いようです。

花穂ジソ(はなほじそ)

花穂ジソは、シソの蕾がついた花穂(かすい)のことです。

シソの花は、稲穂のように軸に沿って小さな花が並んでたくさんつき、かわいらしい姿をしています。
青ジソの花は白色ですが、花穂ジソには、紫色をした赤ジソの花が主に使われます。

芽じそ同様に、日本料理や刺身の付け合わせや香りがよいので薬味にして利用されます。

シソの実

シソの実とは、花が落ちた後の実の部分のことです。

シソの実は、葉と同じく香りがよく、カルシウムやビタミンA、鉄などの栄養価が含まれています。

ただ、葉とは違って生のままでは硬く、苦味もあります。

茹でてアク抜きをしてから佃煮などの料理にすることができます。
佃煮にするとプチプチとした食感が、ごはんにぴったり合います。

また、塩漬けや醤油漬けにすると長期保存ができ、ピラフやパスタなどに香りづけ調味料として使えます。

家庭菜園での育て方の違い

しそは実は、家庭菜園初心者にも育てやすい野菜のひとつなんです!プランターでもぐんぐん育ちますし、収穫の喜びを味わえるので、ちょっとした家庭菜園にぴったり。

まずは青じその育て方から。青じそは日当たりの良い場所を好みますが、真夏の直射日光は少し苦手。なので、半日陰〜明るい日陰がベストポジション。水はけのよい土に植えて、土の表面が乾いたらたっぷり水やり。芽が出てからは、葉が混み合ってきたら間引きして風通しを良くしてあげましょう。

一方の赤じそは、青じそに比べて少し育てるのが難しい印象があります。というのも、赤じそは光の量や温度で発色が変わるため、しっかりとした日照が必要なんです。発芽率も青じそよりやや低めなので、種を多めにまいておくのが安心ポイントです。

どちらもアブラムシ対策が必要になることがありますが、無農薬で育てるなら牛乳スプレーなどの自然素材がおすすめ。収穫は、葉が10cm程度になったらOK。摘み取ればまた新しい芽が出てくるので、長く楽しめますよ!

自分で育てたしそで料理をすると、なんだかちょっとプロっぽい気分になれちゃいますよね。

まとめ

ここまで、「大葉」「しそ」「青じそ」「赤じそ」の違いや活用法を詳しく見てきました。最後にポイントをおさらいしましょう!

  • 大葉=青じその葉のこと。商品名として使われる言葉です。
  • しそには青じそと赤じその2種類があり、それぞれ見た目も香りも味も用途も違います。
  • 青じそは生食向きで爽やかな香り、赤じそは加工向きで色素と香りが特徴的です。
  • 栄養面では、青じそはβカロテンや鉄分、赤じそはアントシアニンが豊富
  • 保存方法や旬の時期にも違いがあり、用途に合わせて使い分けるのがコツです。
  • 家庭菜園でも育てやすく、青じそは簡単、赤じそはちょっとチャレンジ向け!

これで「しそ」と「大葉」の違いがモヤモヤからスッキリに変わったはず♪
今度スーパーでしそを見かけたら、ぜひじっくり観察してみてくださいね。

しそ(紫蘇)の英要素や効果についてはこの記事を

しそ(紫蘇)の花や実も食べられます!

最後までご覧いただきありがとうございます。

-食べ物