本サイトのコンテンツには広告を含む場合があります 食べ物

緑黄色野菜「しそ(紫蘇)・大葉」の栄養素とすごい効果を知っていますか?

紫蘇の葉

シソ(大葉)、刺身のつまや薬味として食べることが多いですね。
なんと言っても、爽やかな風味があって清涼感のある味の香味野菜ですが、
実は、野菜の中でもトップクラスの驚くほどの種類の栄養素を含んでいる、
スーパー食材なんです。

刺身のつまや薬味だけでなく、お味噌汁からパスタまで、幅広い料理に使用することができます。

今回は、そんなシソ(大葉)の栄養素・成分の効果効能をご紹介します。

大葉はシソの中の青ジソの葉っぱです。
これについては別の記事にまとめています。
よかったら読んでください。

大葉
大葉(オオバ)と紫蘇(シソ)の違いは名前だけ。香味野菜として使う青ジソの葉は大葉です。

「大葉(オオバ)」。 スーパーでよく見かけますよね。 「紫蘇(シソ)」という名前でも見かけませんか? 「大葉」と「シソ」って見た目が同じですが、その違いは一体何なのでしょうか? この記事では、知ってい ...

続きを見る

 

シソ(紫蘇)

シソは、中国南部が原産地です。
日本でも1000年くらい前の平安時代から本格的に栽培が始められたといわれています。

シソには品種があります。
基本の品種はチリメンジソ。葉は両面とも赤色でやや縮れています。
カタメンジソは葉の表は緑色ですが、裏は赤色です。
赤ジソは、全体に赤紫色をしていて、葉の両面とも赤色です。
青ジソは、葉の両面とも緑色をしています。青じその葉が大葉として利用されています。
通常、食材に利用されているのが青ジソと赤ジソです。

青ジソと赤ジソのどちらのシソも葉っぱだけでなく芽や花も利用できます。
青じその双葉(青芽(あおめ))や
赤じその双葉(紫芽(むらめ))のような発芽まもないものを芽紫蘇(メジソ)。
青芽、紫芽ともに刺身のつまや薬味に使います。

伸びた穂先には下から花が咲きます。
花が3割ほどつけたものを花穂紫蘇(ハナホジソ)。
薄紫色の色合いがきれいで、刺身のつまや料理のあしらいに使われます。

花が落ちた後、実が未熟なうちに穂先を収穫したものが穂紫蘇(ホジソ)です。
刺身につまとして添えます。
また、実をしごいて醤油の香りづけに利用します。

紫蘇

シソの栄養素とは

シソの栄養素をみてみましょう。

シソは、赤いアントシアン系色素(シソニン)が有るかないかによって、
赤ジソ系と青ジソ系に分けられます。

カロチンが赤じそに少ないほかは、青ジソと赤ジソの成分はほぼいっしょですが、
栄養価が高いのは青ジソ、薬効があるのは逆に赤ジソだと言われています。

シソは、古くから薬用として広く用いられてきました。

シソは、β-カロテンが大量に含まれるほか、ビタミンB群のうちB1、B2、B6、ビタミンC、E、Kも多く、ナイアシンも含みます。
しかも、β-カロテンは体内でビタミンAに変換されますから、そのほかに含まれるとあわせると、主なビタミン群がすべて豊富に含まれるといっていいででしょう。

また、他の多くの野菜と比べても、β-カロテン、カルシウム、ビタミンB1は、多く含まれています。
そのほか、ミネラル分も豊富で、代表的なカルシウムに加えて鉄分、カリウム、マグネシウム、亜鉛なども豊富です。

人体に必要な成分のほとんどが、シソだけで十分足りてしまいそうです。

また、香り成分などにはペリルアルデヒド(シソアルデヒド)、ロズマリン酸、ルテオリン、さらにα-リノレン酸なども含まれています。

シソの代表的な栄養・成分(100gあたり)
カロリー・・37kcal
脂質・・0.1g
タンパク質・・3.9g
食物繊維・・7.3g
ビタミン
β-カロテン・・11000μg
ビタミンB1・・0.13 mg
ビタミンB2・・0.34 mg
ナイアシン・・1.0 mg
ビタミンB6・・0.19 mg
ビタミンC・・26mg
ビタミンE・・3.9mg
ビタミンK・・690 µg
ミネラル
カルシウム・・230mg
カリウム・・500mg
マグネシウム・・70mg
鉄分・・1.7mg
亜鉛・・1.3mg

含まれる栄養素は文部科学省の「食品成分データベース」

シソの効能

シソは、昔、若者が蟹を食べて食中毒になり死にかけた時に、シソの薬草を煎じて飲ませたところ、回復したとか、蟹を食べて食中毒になり死にかけた子どもに、紫のシソの葉を食べさせたところ回復したため、この草を紫の蘇る草ということで「紫蘇(シソ)」と呼ぶようになったと伝えられています。

薬草なのです。

シソの抗菌作用

シソの爽やかな香り成分は、ペリルアルデヒドやリモネン、ピネンなどです。
中でもその成分の半分以上を占めるペリルアルデヒドはシソアルデヒドとも呼ばれ、ポリフェノールで強い抗菌作用・防腐効果があります。
昔から、刺身のつまや料理のあしらい、薬味に使われるのはこの抗菌作用があるためです。

シソの食欲を促し、消化を促進する効果

このペリルアルデヒドは、抗菌作用により食中毒を予防するほか、胃の消化酵素の分泌を促し、これにより食欲を増進させて胃の調子を整える作用もあります。
天ぷらの中にほぼ、必ず大葉が入っているのも、食欲低下を防ぐためなんです。

シソの老化予防、生活習慣病予防やがん抑制

青ジソにはβ-カロチンが豊富に含まれています。
その量は野菜の中でもトップクラスで、含有量はシソの葉100gあたり11,000μg。
にんじん(9100μg)とほぼ同程度で、かぼちゃのなんと10倍以上もあります。

このβ-カロテンには抗酸化作用が期待できます。
抗酸化をすることで、老化予防(エイジングケア)、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防効果が期待できるのです。

がんの予防にも効果があるといわれています。

また、シソには若返りビタミンと呼ばれているビタミンEも含まれており、β-カロテンとダブルの効果で抗酸化が期待できます。

シソにはビタミンCも豊富で、ビタミンCにもがん予防作用があります。

赤シソの色素成分アントシアニンにも、シソニンが含まれ、強い抗酸化作用により、細胞の酸化を防ぎ、がん予防や老化防止効果と関連があることが期待されています。

シソの抵抗力・免疫力を高める効果

βカロチンは体内でビタミンAに変わり、
皮膚や粘膜を保護し、抵抗力を高める働きがあります。

これによりウィルスの進入を防いで風邪などの予防等につながります。
免疫力が高まると言えるでしょう。

ビタミンAは、それに加えて、目の健康を保つ効能もあるため、
眼精疲労はもちろん、夜盲症などの改善にも効果が期待できます。

シソのアレルギー抑制

シソには異常に働いていた体の免疫を正常にもどす働きがあることが最近の研究によりわかってきています。
つまり、アレルギー抑制効果が期待できるということです。

これは、シソには、体内でEPAに変化するα-リノレン酸が含まれています。
EPAには免疫を正常にするはたらきがあり、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状を緩和してくれる効果があります。

また、シソの種子に含まれるポリフェノールの一種であるルテオリンやロスマリン酸にも、アレルギー症状を軽減する作用が期待できます。

シソの解毒効果

細胞内液の浸透圧を維持する働きのあるカリウムは、
体内のナトリウムを排出しやすくするため、利尿・発汗を促します。
体の過剰な水分や塩分を体の外に出す作用があるのです。
更に、水分や塩分を体の外に出す際に、腎臓に溜まりやすい老廃物も一緒に排泄を促す働きもあるといわれています。
解毒(デトックス)作用も期待できます。

過剰な水分はむくみの原因ですので、むくみ改善の効果が期待できます。

また、ナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える働きもあり、
高血圧症状の予防や、筋肉の収縮をスムーズにする働きもあります。

ルテオリンには、肝臓の解毒機能の強化も期待されています。

シソの貧血予防

シソは鉄分が多く、また鉄分の吸収を助けるビタミンCも多く含むことから、貧血にも効果的です。

シソのリラックス効果やストレス軽減効果

シソの香り成分であるペリルアルデヒドには神経をしずめ、リラックスできる効果も期待できます。

特に赤シソを水に溶かした「しそジュース」にはリラックス効果が期待でき、眠れない時などに飲むと心が静まり眠りにつくことができます。

また、シソに含まれるカルシウムも精神安定に効果があります。

シソを摂ることで、香り成分のペリルアルデヒドとカルシウムのダブルの効果で神経のイライラがおさえられ、リラックスできます。
何かと多いストレスの軽減に役立ちますね。

漢方には、シソを使ったものが数多くあります

漢方では、シソを使ったものがたくさんあります。
葉を蘇葉(そよう)、種子を蘇子(そし)といって、
利尿、発汗、去痰、鎮咳などの薬として広く用いられています。

シソのおすすめの食べ方

青ジソは、特有のさわやかな香りを活かすために、生で食べられることが多いですね。
青ジソやその実は刺身のつまとして添えたり、冷奴などの料理の香味付け、魚のくさみ消しなどに使われていますね。

シソを細かくきざんで、きゅうりやキャベツの浅漬けにまぜたり、
あるいはチーズやかまぼこを巻いて、お酒のおつまみにしても良いでしょう。

香り成分のぺリルアルデヒドは、細かく切るほど風味が引き出されます。

穂ジソや花ジソなどは、刺身や天ぷらのつけ合わせに適しています。
実は薬味として、独特の風味をだします。

しその花
紫蘇(しそ)の花と実は食べれる?食べ方は?

しそ(紫蘇)は秋のはじまりには花が咲きます。 花も食べられるのでしょうか? しその花は美味しく食べることができます。 しそは成長に応じて、しその葉、花穂、しその実とすべてが食べることのできる食材です。 ...

続きを見る

また、シソを油と調理することで多く含まれているβ-カロテンの吸収が高まります。
焼き物や揚げ物など油を使った料理とも相性が良いですね。
シソの葉の綺麗な緑色を活かすために、片面だけに衣を絡め、天ぷらにするもおすすめです。

赤ジソは、ほとんどが、赤い色を出すために梅干しを漬けるのに使われます。
この赤ジソで、さわやかな風味とりんご酢の酸味をきかして赤ジソジュースにしてもいいと思います。
ほんとに綺麗な赤色のジュースは、さっぱりしていて、すっきりとしたおいしさです。
夏のかき氷のシロップにするのもおすすめです。

シソの葉を陰干しにしたものを砕いて粉末にし、料理の薬味として使用すれば、健胃効果を期待できます。

また、料理ではないのですが、お腹をこわしたときにしそ茶を飲むと、下痢や腹痛が改善されます。
陰干ししたシソの葉を細かくしてきざんで熱湯を注ぎ、お茶のようにして飲みます。

腹痛には、しその葉をきざんだものと梅干しの肉を熱湯に溶いて飲んでも効果的です。

シソの保存方法

濡らした新聞紙やキッチンペーパーにくるんで冷蔵庫で保存すれば、新鮮さを保つことができます。
乾燥させないようにすれば、1〜2週間保存しておくことができるようです。

冷凍もできます。
冷凍する際は、さっと水洗いしペーパータオルなどで水気を切り、シソの葉同士がくっつかないように冷凍用密閉袋などに入れて保存します。
1ヶ月くらいは大丈夫です。

まとめ

シソは、抗菌防腐効果を狙った刺身のつまや薬味、そして梅干しの着色と私たちの身の回りによく登場する食材ですが、実は栄養価の高い、すぐれた緑黄色野菜です。

もっと、普段の食生活に上手くシソを取り入れることで健康増進効果も期待できるので、単に薬味としてだけでなく、是非色々な料理に使って積極的に食べる事をお勧めします。

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

-食べ物