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世界遺産国宝姫路城の歩き方・おすすめな見どころとアクセス・行き方

姫路城

約400年前に建てられた姫路城。
そのほぼすべてが今もなお当時のままの状態です。

「姫路城」は、日本で初めてユネスコの世界(文化)遺産に登録さました。

兵庫県姫路市にある世界遺産・国宝「姫路城」、その姫路城の見どころを紹介します。

JR姫路駅の中央口の改札を出て右手に進みます。

駅舎を抜けると広い道路(幅50メートルの大手前通り)がJR姫路駅から北に一直線に伸びています。
その道路の正面に優美な姿の姫路城が出迎えてくれます。
JR姫路駅から約800m先です。

城内に入る前に~JR姫路駅から姫路城に向かう。

JR姫路駅の中央改札口を出て、右を向くとJR姫路駅の姫路城口(北口)です。
その姫路城口(北口)を出たところに展望デッキがあります。

JR姫路駅北口

JR姫路駅 姫路城口(北口)

JR姫路駅展望デッキ

JR姫路駅 展望デッキ

展望デッキから姫路城を望む

展望デッキから姫路城を望む

大手前通りから姫路城を望む

大手前通りから姫路城を望む

姫路城は、姫路市の中心市街地の真ん中に建っています。
現代の姫路市の中心市街地は、江戸時代の姫路の城下町にほぼ重なります。

JR姫路駅あたりが姫路城の外堀があったところです。

JR姫路駅から姫路城に向かってまっすぐ伸びる大手前通り(幅50mの広い道路。地元では、50m道路とも呼ばれています。)を姫路城に向かって歩くと、
国道2号線と交わる交差点にがあります。
この国道2号線は、姫路城の中堀を埋めて造られています。
JR姫路駅から姫路城に向かって500mくらい歩いたところです。

国道2号線から、300mあまり姫路城に向かって歩くと堀があります。
その堀が姫路城の内堀です。

内堀にかかる桜門橋を渡ると大手門です。

江戸時代は、JR姫路駅から国道2号線までの外曲輪(そとくるわ)と呼ばれる区域に町人が、
国道2号線から内堀の間の中曲輪(なかくるわ)と呼ばれる区域に武士が居住していました。武家屋敷があったのは中曲輪です。

姫路城の足元に広がる広大な三の丸広場

そして、内堀の中の区域を内曲輪(うちくるわ)といいます。
いわゆる城内エリアです。

大手門をくぐると高くそびえる姫路城の足元に広大な広場が広がります。

大阪夏の陣の終結後、戦国時代が終わり徳川の長期政権への時代の変化に合わせて、
軍事の要塞(ようさい)から政事の舞台へと姫路城の役割も変化します。

その頃、池田氏の移封(国替え)のあと姫路城に入った本多忠政(ほんだ ただまさ)が、長男・忠刻(ただとき)と徳川家康の孫・千姫との婚姻もあり、西の丸と三の丸を整備しました。

この広大な三の丸には御本城(ごほんじょう)(御居城(おんきょじょう))、武蔵野御殿、向屋敷(むこうやしき)といった御殿が建っていました。
これらの御殿などの諸施設は明治初期に全て取り壊され、現在は、三の丸広場、千姫ボタン園姫路市立動物園などになっています。

姫路城 俯瞰図

姫路市・姫路城公式HPから

入城ゲート

大手門から三の丸広場を300mほど歩くと入城ゲート(有料区域に入る入口)です。
午前9時から午後5時まで(入城は午後4時まで)見学できます。
三の丸広場は夜間も通行は可能です。

入城料

 入城料 大人(18歳以上)1000円
     小人(小学生・中学生・高校生)300円
        それぞれ30人以上の団体は2割引きです。

姫路城西御屋敷跡庭園「好古園」

姫路城西御屋敷跡庭園「好古園」

※姫路城の横にある日本庭園の好古園との共通券もあります。(大人1040円、小人360円)

所要時間

姫路城を見学する所要時間は1時間30分から2時間くらいかかります。
城内は、坂と急な階段を覚悟しないといけません。ゆっくりと足元に気をつけて見学してください。
暑い夏はかなりしんどいです。

姫路城は、平山城で、45.6m程の姫山(ひめやま)と鷺山(さぎやま)いう小高い小さな山の上に築かれていることから、坂と階段がたくさんあります。
特に天守や櫓(やぐら)には、エレベーターも無く、手摺がありますが、非常に急で狭い階段になっています。
そのため、姫路城内では、残念ながら車いす利用者の単独での見学はできません。
しかし、熟練した介助者が2~3人で介助される場合、入城口から天守群付近まで見学していただくことができます。(介助者が1人では危険です。) 
と姫路城管理事務所からの注意があります。

二の丸から本丸へ

菱の門

菱の門

入城ゲートを入るとすぐに菱の門です。
姫路城内に現存する最大の門です。

2本の太い主柱上部の水平の平材に大きな木彫りの菱紋がついています。

菱の門をくぐると、姫路城の中核部分二の丸と本丸に入ります。

天守を仰ぎ見ながら、いの門、ろの門をすぎると、九十九折れとなった「迷路」のような山道が続き、天守に近づいたかと思うと、すぐに遠ざかってしまいます。
「難攻不落」の軍事要塞の一端を体感できます。

天守は、標高45.6mの姫山に建てられいるため、天守の入り口までは登っていくイメージです。

見学する順番は自由です。

見学ルート1

入城ゲート→菱の門→直進→いの門から大天守→備前丸エリア→搦手(城の東側エリア)→上山里エリア→西の丸
見学ルート2
入城ゲート→菱の門→左へ曲がる→西の丸屋敷群(百閒廊下)→化粧櫓→ろの門から大天守へ
見学ルート3
入城ゲート→菱の門→右へ曲がる→上山里エリア→搦手(城の東側エリア)→大天守→西の丸

見学ルート2の西の丸から見学して、天守へ向かうルートがいいかなと思います。

姫路城の見どころいろいろ

姫路城の主な”みどころ”を少しまとめました。

姫路城の白さの秘密・白漆喰総塗籠造(しろしっくいそうぬりごめつくり)

戦国時代のお城はだいたい黒い装いです。
黒は権威と強さを表します。
その一方であまり目立たず、戦のときには、防御面で都合がよかったのです。

現在の姫路城の前に建てられていた羽柴秀吉(豊臣秀吉)の三層の天守の姫路城も、秀吉がその後に建てた天下の大坂(阪)城も基調は黒です。

今に残るに国宝の松本城、松江城も黒です。

西国の諸大名の抑えとして”西国将軍”と呼ばれた池田輝政(いけだ てるまさ)が、慶長14年(1609年)に、9年の歳月をかけて新しい姫路城を築城しました。
輝政が前任地の三河吉田(愛知県)で築いた城は黒基調でしたが、姫路に入った輝政は西国将軍の城として、正反対の白を選択しました。
しかも全面真っ白のお城を。

白漆喰総塗籠造(しろしっくいそうぬりけめつくり)。

大天守、小天守、各櫓、土塀、瓦の目地(めじ)にも白漆喰を使い、黒く見えるはずの屋根も白く輝かせました。

今でも白いですが、平成の大修理完成後の大天守はほんとうに眩しいくらいに白く輝いていました。

姫路城の異名「しらさぎ城」になぞらえて、「白(しろ)すぎ城」と・・・。

 

「三国堀(さんごくぼり)」

菱の門を入ってすぐのところにある堀。
本丸のある姫山とその西の西の丸のある鷺山との間の谷をせき止めてできた、まさにダムです。

三国堀越しに仰ぐ大天守、西小天守、乾小天守の優美な姿は、写真撮影のポイントの一つです。
ぜひ、素敵な写真を!

時代劇の撮影場所として有名な「将軍坂」



はの門下の坂。
この場所で「暴れん坊将軍」や「大奥」など数多くの時代劇の撮影が行われたことに由来して、”将軍坂”と呼ばれるようになったとか。

姫路城は、よく時代劇に登場しますが、そのほとんどは「江戸城」として描かれています。
将軍がこの坂を上ったり下ったりします。

キリシタン? 十字紋様の瓦

 

にの門の櫓の一重屋根を西側から見上げると、軒にのる鬼瓦に十字紋様が刻まれているのが見えます。
姫路城内にその紋様の瓦はこの一枚だけです。

黒田官兵衛は秀吉に姫路城を譲る前までこの城にいました。
キリシタンだった黒田官兵衛と結び付けて姫路城内に隠れた十字架があるとの話がありますが、黒田官兵衛がキリシタンになったのは姫路城を退去してからのようです。

折れ曲がって敵兵を惑わす 迷路のような通路

いの門からにの門にかかるルートは通路が折れ曲がっています。
特ににの門前では進行方向が180度変わります。



「はの門」から天守を目指すも前方は石垣で行き止まりのように見えます。
実はその一番奥の石垣の下で180度向きを変えるとにの門につながります。
戦で姫路城の天守を目指す軍勢は、一度”行き止まり”と思いこみ惑わされます。
天守からの攻撃にさらされながら、「にの門」へ進んでいったとしても、天守に背をむけることとなり、天守からの一層の攻撃にさらされることになります。

外観の優美さとは違う武骨な 天守の内部

姫路城の大天守は外から見ると、五層(5階建て)のようですが、実は、地下1階、地上6階建てなのです。
ちなみに、小天守はというと、”東小天守”と”西小天守”は地下1階地上3階、大天守の対角にある”乾小天守”は地下1階地上4階です。

ロの渡り櫓

渡り櫓

大天守最上階(刑部神社)

大天守最上階(刑部神社)

大天守最上階

大天守最上階

大天守 武具掛け

大天守 武具掛け

心柱(西大柱)

心柱(西大柱)

姫路城大天守は地階から5階まで貫通した東、西2本の大柱(心柱)があります。
長さはそれぞれ24.6mです。
東大柱は一本の大木ですが、西大柱は3階部分で2本を継いで1本としています。

天守が重なりあう姿が美しい 連立式天守

姫路城は大天守と3基の小天守を並立して建て、これらを「口」の字型に中庭を囲むように渡櫓でつなぐ連立式天守の代表的な城郭です。
割に狭い範囲に固まって大天守と小天守が寄り添って建てられているので、重なりあう姿が一層美しいと言われています。

大天守と小天守が重なり合って見える姿がすごくきれいです。

お菊井戸

深さ20m。曲輪(くるわ)内で茶を点てるとき、この井戸の水が使われたそうです。

怪談「播州皿屋敷」で知られる「お菊井戸」と呼ばれています。
「一枚・・・二枚・・・三枚・・・」こわい。

お菊のお話のこちらの記事に簡単にまとめています。ぜひ、読んでください。

姫路城のお菊井戸
怪談・播州皿屋敷のお菊井戸。姫路城に、お菊が投げ入れられた井戸が残っています。

姫路城の本丸下の備前丸の一段下にある上山里(かみのやまさと)に、 お菊井戸という古井戸があります。 この井戸は「播州皿屋敷(ばんしゅうさらやしき)」のヒロイン・お菊が責め殺されて投げ入れられたといわれ ...

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見事な曲線 扇の勾配

日本のお城の石垣は接着剤を使わず、石を積み上げています。
安土城の築城のころは、斜めに傾斜した法(のり)と呼ばれるものでしたが、法(のり)は徐々に急傾斜へと発達します。
関ケ原の合戦の前後には、反り(そり)というカーブが出現します。

姫路城の石垣でも反りがみられ、扇子(せんす)のカーブに似ているところから、これを特に「扇(おおぎ)の勾配(こうばい)」と呼んでいます。

 

千姫と忠刻の御殿があった 西の丸・百間廊下

 

西の丸は本丸のある姫山の西に連なる鷺山山頂を平らに削って造られました。
池田氏の後、1617年に姫路入りした本田忠政が長男の忠刻の正室千姫の化粧料(持参金かな?)10万石をもって築いたものです。

中央の中庭には忠刻の御殿があったということですが今はありません。
西の丸を取り巻く長屋群を「百間廊下」と呼びます。

千姫の化粧櫓

化粧櫓は西の丸の北隅に建つ二重の櫓です。

西の丸御殿の一部であったとみられています。
その名前の由来は、千姫の化粧料がその建設にあてられたから、
また、千姫が姫路城の北西すぐそばにある小高い山・男山(おとこやま)に建立した天神社を、西の丸から遥拝するためにここで身だしなみを整えたからなど、いろいろな説があります。

 

千姫の波乱にとんだお話はこの記事です。よかったら読んでください。

姫路城日の出
戦国美女・千姫は、姫路のお姫様と呼ばれ、姫路城で最良の日をおくりました。

姫路城で生涯最良の日々をすごしたと言われている千姫。 姫路城西の丸に、化粧櫓(けしょうやぐら)が建っています。千姫に与えられた空前の化粧料(持参金)10万石で造られた姫路城西の丸化粧櫓。百間廊下と呼ば ...

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姫路城への行き方・アクセス

鉄道利用の場合

JR山陽本線、姫路駅下車、又は、山陽電鉄本線、山陽姫路駅下車、北へ徒歩約10分。
JR姫路駅から姫路城までは、約800mです。


姫路駅から歩く約10分ですが、少し疲れると思われる方は

バス
姫路駅〔北口〕から 姫路城大手門前下車(乗車時間4分)
大人1人100円、小人1人50円(小人:6歳から小学6年まで)

城周辺観光ループバス
姫路城周辺を観光するのに便利なワンコインの観光ループバス
姫路城のまわりをまわります。

大人1人100円、小人1人50円(小人:6歳から小学6年まで)
一日乗車券大人1人400円、小人1人200円

ループバスのルート
 0分 姫路駅前(神姫バスセンター) (JR姫路駅・山陽電鉄姫路駅 等)
 5分 姫路城大手門前        (姫路城・イーグレひめじ・三の丸広場・大手前公園 等)
 6分 姫路郵便局前         (動物園・東御屋敷跡公園・姫路郵便局 等)
 6分 美術館前           (美術館・国立病院 等)
 7分 博物館前           (県立博物館・日本城郭研究センター・城内図書館 等)
10分 清水橋(文学館前)      (文学館・男山千姫天満宮 等)
14分 好古園前           (好古園 等)
16分  大手前通り         (商店街 等
20分  姫路駅前(姫路駅前ビル前)  (JR姫路駅・山陽電鉄姫路駅 等)

マイカー利用の場合

東からは山陽自動車道、山陽姫路東ICから姫路城へ。または、第二神明道路から加古川バイパス、姫路バイパスで姫路城へ。
西からは山陽自動車道、山陽姫路西ICから姫路西バイパス、姫路バイパス経由で姫路城へ。

 

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まとめ

400年前の姿を今に残している姫路城。白く美しい姿から「白鷺(しらさぎ)城」とも呼ばれる姫路城。しかし、お城の中に入ると、天守に向かう道のりには、待ち伏せや挟み撃ちのワナが至る所に張り巡らされていました。美しさの裏には、本来の目的である戦いのための真の姿が隠されていました。一回りするだけでかなり時間がかかりますが、建築物の天守群の美しさ、このお城に尽くされた知恵を十分堪能するためには少し時間的な余裕をもって見学したいです。

是非、この広大な城内をゆっくりと見学し、400年前の日本人の知恵と感性を感じ取ってもらいたいと思います。

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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